櫻子「ひま誕クラブ勃発!」 向日葵「物々しい言い方ですわね」

このエントリーをはてなブックマークに追加  
櫻子「今日は、この日が、ついにやってきた……!!」の続きです。


1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:00:16.82 ID:fN0F50P40

櫻子「ことのてんまつ!」

向日葵「ですわ」

櫻子「なんと友人の誕生日を1週間間違えて祝ったお馬鹿が!」

向日葵「……櫻子、バカってそれ自分のことですわよ」

櫻子「1週間……! しかしその1週間で更なるお誕生日会、お祝いパーティを催そうと"かくさく"する天才!」

向日葵「間違えられた私の身にも……まぁいいですけれど」

櫻子「一人で企画・準備をした誤祝いパーティよりもグレードを上げるために、協力者を募り……部活を結成!」

向日葵「元はといえばただの言い間違えですのに……引くに引けなくなって」



向日葵「………………えっ天才ってどの口でそんなこと言ってますの!?」

櫻子「なんだよその反応の遅さ……」

楓「以上あらすじなの!」


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:01:58.76 ID:/Ti5Ljo30

――七森中1年2組教室――


あかり「で、櫻子ちゃん、その……ひま誕クラブだっけ? 部活動って、なにするの?」

向日葵「……そのネーミング、やめません? 私が恥ずかしくなってきますわ……」

ちなつ「えー、それは名付け親の櫻子ちゃんに言ってよー。 ……まぁ1週間限定だし」

向日葵「他の人には誰にも聞かれませんように……」

櫻子「恥ずかしがんなよ向日葵! …………私だってちょっと恥ずかしい」

向日葵「ならやめればよくありません!?」

櫻子「女には一度言ったら引き返せない時があるんだーー!!」

向日葵「こんなところでそんな威勢みせなくてもよくありません!?」

ちなつ「はいはいそこまでー、で、なにするの?」

櫻子「ん、ん~……それは今後の相談次第ってことで……みんな、時間たっぷりとれるの?」

ちなつ「さっきも言ったけど1週間だけだしね、こっちの活動を優先しよっかな」

あかり「あかりもお手伝いするよぉ!」

ちなつ「……はぁ、本当は結衣先輩とずっとずっと……」

あかり「が、がんばるよぉ!」


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:02:46.96 ID:fN0F50P40

櫻子「ん、おっけ。 ん~~と、まずは、そーだね、この間よりももっとすごいパーティの計画、構想、準備!」

向日葵「ずいぶん簡単に言いますのね」

あかり「でも……うん! たのしそうだよぉ!」

向日葵「……で、そこに私も居ていいんですの?」

ちなつ「え? ……まぁ部長が部員だと決めたんだし、いいんじゃない?」

あかり「そうだよぉ、それに本人から直接何が嬉しいか聞けるしね!」

向日葵「え、なんだか、平部員の割に責任重大なような……」

ちなつ「……ま、サプライズは無理だね」


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:03:56.03 ID:fN0F50P40

向日葵「といっても、生徒会のほうもおろそかに出来ませんし、私はこちらにかかりっきりというわけにも……」

櫻子「あー、別にいいよ、部長が許す。むしろ私の分まで働いてこい!」

向日葵「……イラッ。 あー、でも櫻子がひとり居なくなったところで、仕事量はほとんど増えないからよかったですわ~」

櫻子「? 何言ってるかよくわかんないけど、よかったならいいじゃん!」

ちなつ「……バカにされてるの、気づいてないみたいね」

あかり「し、知らぬが仏だよぉ……」

向日葵「皮肉の一つも通じないとは……」


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:05:24.13 ID:fN0F50P40

ちなつ「あ、あと部員といえばもう一人……花子ちゃん、だっけ、妹さんはどうするの?」

櫻子「ほえ?」

向日葵「……部員の実態すら把握してないんですの?」

あかり「え、えっと、部員は設立者で部長の櫻子ちゃんのほか、あかりにちなつちゃんに向日葵ちゃん、それに花子ちゃんの5人だよねっ!」

櫻子「あ、あー、そういえばそうだった、花子もいたんだった」

ちなつ「『お姉ちゃん』って一言でいっても、ほんとピンキリなんだね……むしろ櫻子ちゃんが姉であることがおどろき」

向日葵「一応たまには姉らしいこともするん……するん……ゼロでは、ないんですけれどね。 ……たぶん」

あかり「あ、あはは……」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:06:38.89 ID:fN0F50P40

櫻子「でー、えーっと、花子だっけ。 ……んーまぁ、花子は家で手伝ってもらったり」

ちなつ「あ、会場はまた櫻子ちゃん家なの?」

櫻子「んー、うちかなー」

あかり「時間は前回と同じくらいでいいのかな?」

櫻子「そだねー! ……おぉ、なんか色々テキパキ決まってきて、ほんとの部活っぽい!」

向日葵「いやまだ前と同じ土俵にすら立っていませんわよ……」

ちなつ「時間と場所だけだしね……」

櫻子「そこー! 水をさすんじゃなーい! ……それにまだ土曜日まで5日ある! まだ月曜日だよ!? なんとでもなるって!」

あかり「うん、その意気だよ櫻子ちゃん! すてきなお誕生会にしようね!」

櫻子「おぉ、さっすがあかりちゃん! ふだんアレだけどよくわかってるじゃん!」

あかり「うん! ……うん? 『普段はアレ』ってどういうことかなぁ!?」

向日葵「……」


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:09:46.40 ID:fN0F50P40

向日葵「その、あまり会議とかしないのなら、私生徒会室に行こうかと思いますが……」

ちなつ「うーん……、初日くらいは方針とかある程度かためておきたいし、もう少し真剣にやる?」

櫻子「私はいつだって真剣だよ!?」

あかり「あ、あかりだって!!」

向日葵「……そうですわね、真剣なだけじゃ会議はうまくまわらないってことですわよね」

あかり「んん!?」

ちなつ「大丈夫、あかりちゃんは振り回されるほうだから……」

櫻子「それって私が振り回してるってこと!?」

あかり「あかりもどっちにしろ喜べないよねぇ!?」


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:11:29.03 ID:fN0F50P40

ちなつ「ほらほら、二人とも叫ぶのはそのへんにしてはい会議スタートー」

向日葵「……吉川さんがいてほんとよかったですわ」

ちなつ「……ほら、私だって、早めに切り上げれば結衣先輩に会いにいけるかもしれないわけだし」

向日葵「ふふ、照れ隠し、ですのね。 ……よっぽど吉川さんのほうが部長に適しているように思えますわ」

櫻子「なにー!? 部長の座はゆずらないぞー!?」

向日葵「……えぇ、ほんと、よっぽど」


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:14:01.60 ID:fN0F50P40

あかり「ま、まずは会議だね!」

ちなつ「あれ? あかりちゃんも部長の座、狙ってるの?」

あかり「!?」

櫻子「なんだってー!? あ、あかりちゃんも私のイスを狙う"あくのてさき"だったのかー!」

あかり「ちょ、ちょっとちなつちゃん!?」

ちなつ「ふふふふ」

向日葵「……でもその言い方だと、やっぱり吉川さんも狙ってますの? その、部長」

ちなつ「え、ち、違うよ向日葵ちゃん!? それにやっぱりってなに!?」

櫻子「やっばい、やばい、私、大人気じゃないか……!! どうすればいいんだ」

向日葵「どうもしなくてもいいですわよ……いえ、会議の進行さえささっと務めていただければ」

櫻子「ま、まさか向日葵も私を狙って!? え、あ、ど、どうしよう……」

向日葵「ちょっとどうしてそこで顔を赤らめますの!?」

櫻子「……えへへ」

向日葵「て、照れてないで何とか言いなさいな!!」


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:16:17.07 ID:fN0F50P40

……そんなこんなで始まった向日葵ちゃんの誕生日を盛大にお祝いするためのクラブ。

正直、こんな出だしだし、部長はちょっと頼りないしどうなっちゃうのか最初は心配だった。
でもまぁなんだかんだいって最終的には櫻子ちゃんの気持ちは向日葵ちゃんに伝わるだろうし、
それに、大事なのは出来栄えよりも心だよね。

そんなんだからそこまで心配……ってほどでもなく、大変で、切羽詰まった日々の中でも、焦ることなく、楽しめた。
……もっと正直に言うと、一番の悩みの種は、結衣先輩と一緒になれる時間が減ってしまうこと。

……だった。
最初は。

4人でこんな日々を過ごせたんだったら、そう伝えたら、結衣先輩も、寂しがらずに笑って送り出してくれるんじゃないかな。
そのくらい楽しかった。充実した、日々。


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:18:55.42 ID:fN0F50P40

一番の驚きは、むしろ、そこ以外に驚くところはないんじゃないかってくらいの出来事なんだけど、

こんなに頭が回る子だったんだ。

こんなに人の意見を聞くことができたんだ。

こんなに良いアイディアを引き出すことができたんだ。

こんなに場を盛り上げて、まとめて、道を示すことができたんだ。

さすがに生徒会に所属してるだけあるってことかな。
……生徒会、やるじゃん。

ちょっと褒め過ぎた感は否めないけど、でも獅子奮迅の大活躍だった。
これもきっと、向日葵ちゃんが絡んでるからだろうね。
向日葵ちゃんのためならこんなに力を発揮できるだなんて……ちょっと、うらやましい。
私もそうありたいと思う。
私は私の大好きな結衣先輩のために、なにができるのかな。
結衣先輩の次の誕生日は、あと300日以上もあるけれど、いつも目立つあの人じゃなくって、私が主催になって、
……それでみんな集まってお祝いするのもいいかもしれない。
あ、あぁでも、ふたりっきりで先輩の誕生日をお祝いできたら、それもロマンティック……!
早めに予約をとっておかなきゃ!
向日葵ちゃんの誕生日が終わって、週明けにでも結衣先輩に予定が空いてないか聞いてみようっと!
なんだかんだで悩みもすぐに解消したしね!


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:20:54.40 ID:fN0F50P40

あれ? 結衣先輩の話だったっけ?

……違った、えっと、せめて土曜日までは、向日葵ちゃんと、そして素晴らしいものになるようにと奮闘している櫻子ちゃんのために。

そういえば初日はなんだかんだいってぐだぐだで終わったけど。
……向日葵ちゃんが、生徒会の人たちに今週はあまりでれないかもって、櫻子ちゃんの分も伝えにいっちゃったしね。
私たちはごらく部の先輩方には朝伝えたけど、……若干朝の時点では櫻子ちゃんがそこまで本気だと思ってなかったから冗談交じりだったけど……、向日葵ちゃんたちの方はそうはいかず。
それに生徒会の方がおいそれと休めるようなものでもないだろうし、無断欠勤だなんて言うまでもなく。

だからひま誕……ひま誕で、ほんとにいいのかな?
とにかくきたる土曜日のためにも会議のほうも早めに、つまりは初日に活動したかったけど、生徒会活動をないがしろにすることもできず。

結局向日葵ちゃんがいなくなった後も、現実味を帯びない話であったり雑談であったり。

そんな感じで終わった初日とは打って変わって次の日の放課後。
帰る人、部活に行く人、その他、めいめいの目的に合わせ立ち去り、人の居なくなった教室で……。


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:23:36.60 ID:fN0F50P40

櫻子「第一回、ひま誕クラブ定例会議!」

あかり「あれ!? 昨日のが一回目じゃなかったの!?」

ちなつ「それにもうあまり日がないんだしこうも会議を定期的に開けるとは思わないんだけど……」

向日葵「この子は思いつきだけで喋ってますからね」

櫻子「な、なんだよみんな……! それに向日葵は今日も生徒会があるんだろー!?」

向日葵「櫻子の分も、ですけれどね」

あかり「向日葵ちゃん、おつかれさま……」

櫻子「ほら、私の分まで働くんならさっさといかないと!」

ちなつ「ちょっと櫻子ちゃん……!」

向日葵「大丈夫ですわ。 ……昨日も言った通り、櫻子の働きぶりだなんてたかがしれてますから」

向日葵「それよりも……」

ちなつ「?」


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:26:19.26 ID:fN0F50P40

向日葵「……」チラッ

櫻子「ん~、どんなのにしよっかな~、ふんふ~ん」

向日葵「……こっちでの働きぶりのほうが、断然気がかりですわ……」

あかり「あ、あはは……だ、だいじょうぶだよ、きっと!」

向日葵「何かあったときは、頼みましたわよ、赤座さん!」ガシッ

あかり「そ、そんな思いっきり手を握りしめてまで頼むことなのかなぁ!? い、いたいよ向日葵ちゃん!」

向日葵「赤座さんが、なんとか軌道修正してくれたらなんとかなると思いますの……!」

あかり「! え、えへへ、うん! あかりがんばっちゃうよぉ! もう、向日葵ちゃんが戻ってきたら全部決まってるくらい!」

ちなつ「……部長がきりきり働いてくれたら、もしかしたらそんな展開もあるかもね」

向日葵「……今日中にできる限り雑務を終わらせて、明日からは合流いたしますから!」

あかり「待ってるよぉ! 向日葵ちゃんもがんばって!」


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:27:30.44 ID:fN0F50P40

ちなつ「杉浦先輩たちも、さすがに一週間全部は無理だとしても、二人がいなくなってもなんとかするってかっこいいよね~」

向日葵「えぇ、ほんと池田先輩もですけれど、お二方ともすごいんですのよ」

櫻子「仕事教えてくれるのもすごい丁寧でわかりやすいしねー。 たまに伝説の樹の噂とか、面白いことも教えてくれるし」

向日葵「今回もむしろ、手伝えなくてごめんとまで言ってくださって……」

あかり「杉浦先輩……よぉし櫻子ちゃん、こう言ってくれてる先輩方のためにも思い出に残る記念日にしようね!」

櫻子「うん! よぉし、がんばるぞーーーーーー!!」

向日葵「ふふ、みなさんその意気ですわ。 ……では私は、行って参りますから」

ちなつ「……空回り、しないといいんだけどね」ポツリ



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:27:49.51 ID:fN0F50P40



…………。

……。




26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:29:09.96 ID:fN0F50P40

……ぽつりつぶやいた予想図は、見事に裏切られた。


櫻子「え~っと、そうだ! こういうのもどうかな!」

あかり「なになに~? ……ふんふん、わぁ、いいねぇ~!」

ちなつ「へぇ……ほんと櫻子ちゃん、精が出るね」

櫻子「え? い、いやぁ~」

ちなつ「あ~、櫻子ちゃん照れてる~!」

櫻子「そ、そんなことないって!」

ちなつ「ふふっ、……櫻子ちゃん、かわいいっ」

櫻子「へっ!?」

あかり「うんうん、櫻子ちゃんかわいいよね~」

ちなつ「それにこんなに頑張り屋さんだし! ……ほんと、誰かのために力を発揮できるって、すごい」

櫻子「な、なになにふたりとも!? こんな、向日葵がいたら絶対なんか言われてた……!」

ちなつ「あぁ、ありそう……ついでに私たちも『正気ですの!?』とか気を疑われそう」

櫻子「ほんと向日葵がいなくてよかった……」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:32:53.15 ID:fN0F50P40

ちなつ「……ほんとは、いなくてさびしいんじゃないの?」

櫻子「ばっ!? ばかになっちゃったのちなつちゃん!? そんなわけないじゃん!!」

あかり「また照れちゃって……かわいいっ」

櫻子「ち、ちげーーーーっって!!!」

ちなつ「まぁあかりちゃんの妄言はともかく、」

あかり「!?」


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:34:10.23 ID:fN0F50P40

ちなつ「やっぱり、アピールって大事だと思うよ! 気付いてもらえなかったらなんにもならないんだし!」

あかり「ちなつちゃん、アピールすごいもんね……」

ちなつ「ふふっ、あかりちゃんも色々協力してくれてるしね!」

あかり「ひ、ひぃっ!?」

櫻子「? ま、あかりちゃんはともかく、私、アピールなんて必要ないし。  ……向日葵に、なんて……」

ちなつ「ま、いいけどね。でも向日葵ちゃんがいない時にしっかり考えておいたほうがいいんじゃないかなぁ?」

櫻子「……。ほんと、向日葵がいなくてよかった……」

あかり「さ、櫻子ちゃん……」

櫻子「…………ほら、時間もあまりないんだし、続き、やろう!」


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:36:54.66 ID:fN0F50P40

……その後は、何事もなかったかのように会議はまたも円滑にすすみ、たった一回……違った、何も進まなかった昨日も含めると二回の放課後だけど、だいぶ形が見えてきた。
あかりも、向日葵ちゃんがいないこの状況でいったいどこまで進むかなぁなんて、どこかお気楽に考えていたからちょっとびっくりしちゃった。

櫻子ちゃん、本当に向日葵ちゃんのことが大切なんだなぁ。


向日葵ちゃんも、こんなに進展があったのかと、次の日驚いてた。
次の日の、向日葵ちゃんも加えた会議は……。

……えっと、うん、いろいろきまったよぉ。
櫻子ちゃんはお家で花子ちゃんやご家族の方に、そろそろ進捗を報告するみたい。



…………あ、あれ!? あかりの出番これだけ!?





31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:38:21.82 ID:fN0F50P40

花子「進捗報告?」

櫻子「そ」

花子「……なんの?」

櫻子「……」

撫子「あれ? 本気だったんだ」

櫻子「おまえら……」

花子「櫻子、何のこといってるの?」

櫻子「向日葵の、誕生日……」

撫子「部活を立ち上げるってやつ」

櫻子「……」コクリ

花子「あぁ……すっかり忘れてたし」

撫子「むしろその場だけの勢いで言った本人が忘れてるパターンかと」

花子「じゅうぶんありえるし。そもそもただの言い間違えが始まりだし……」

櫻子「……そろそろグレるよ?」


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:40:22.01 ID:fN0F50P40

撫子「まぁ櫻子いじりはこの辺にしておいて、だ」

花子「何か進展はあったの?」

櫻子「めっちゃあったよ!」

撫子「へぇ? まぁどうせまわりに『進捗報告でもしたほうがいいんじゃない』とか言われたんだろうけど、言われる程度には進んだんだろうね」

櫻子「……なんで向日葵から報告したほうがいいって言われたってバレてる!? まさか向日葵の密告か!?」

花子「単に櫻子が『進捗報告』だなんて言葉知ってるわけないだけだし」

撫子「バカでもわかる。あ、櫻子にはわからなかったか、めんごめんご」

櫻子「ねーちゃんそれ謝る気ねーだろ!?」

撫子「櫻子なんかに私の土下座はおいそれと見せられない」

櫻子「前に夕飯とか、ちょっとしたことで土下座された気がするんだけど……」


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:42:55.24 ID:fN0F50P40

撫子「まぁ櫻子いじりはこの辺にしておいて、だ」

花子「何か進展はあったの?」

櫻子「ついさっきも同じ言葉聞いた気がするんだけど!?」

撫子「はぁ……」

花子「さっさと報告したら?」

櫻子「ぐぬぬ……」


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:46:01.89 ID:fN0F50P40

……そう言って、悔しがりながらも櫻子は会議で決まったことを話してくれた。
話していくその口振りの中に、他人の言葉じゃない、櫻子の思いが感じられて、花子も、撫子お姉ちゃんも、真剣に耳を傾けた。

「催し物を、もっとやれたらな」

うん、いいとおもうし。
でも、なにをやるの?

「定番だと、プレゼント交換だよねー」

……それって、クリスマスの定番じゃ……?

「い、いいじゃん! 普通にプレゼントしてもつまんないし」

「いや主役の向日葵をお祝いする日だろ……」

思わず撫子お姉ちゃんも突っ込んでしまう。
他人の言葉じゃないというか、これはもうまさに櫻子の発想って感じだし。

「後はねぇ、スピーチとか!」

「結婚式かよ!」

これも即座に指摘される。
ま、まぁこちらはそう悪くないかもしれないけど……誰がやるのか。
時間もあまりないし、櫻子がやるっていうなら……でも櫻子にスピーチなんか出来なさそう。


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:50:26.91 ID:fN0F50P40

「なんかねーちゃんも花子も文句言ってばっかだなー」

……文句言われないレベルの案を出してほしいし。
ぶつぶつと、ぶーたれる櫻子に返す。
会議のときはテンションが高かったのかこれ以上ない案に思えてたのかもしれないけど……。

「あとー、メンバーだねー、他にも呼ぼうかーって」

ふーん。

「……場所とか時間は決まったの?」

「え? 前と同じ感じー、うちでー、時間も昼ー」

「……20人も30人も呼ばれても、さすがに入らないからね? なるべく善処するけどさ」

……確かに。櫻子、そのへんは考えてるの?

「えー……増えるとしても、生徒会の先輩とかごらく部の先輩とか……でもまだ都合が合うかどうかも聞けてないし」

なるべく早めに決めるし。

「わかってらい!」


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:52:54.20 ID:fN0F50P40

「それとせっかくの向日葵の日なんだし、料理も豪華にね!」

「……それもあるんだからほんと人数早く確定させなよ」

「わかってらーーい!」

……どうだか、だし。

「あとさー、これはまだみんなには言ってないんだけど、ド派手にいくんだったらビデオレターでもいっちゃう!?」

だからなんで結婚式だし!? しかも時間も機材もないし!!


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 00:55:05.61 ID:fN0F50P40

……そんな感じで、その日の進捗報告は終わったし。
突拍子もない案ばかりだったけど、櫻子なりにがんばっているってことは、しっかり伝わった。
たぶん、撫子お姉ちゃんも感じ取ってると思うし。
これなら、櫻子に任せてもだいじょうぶだって。

花子もなんでかわからないけど部員に任命されてしまって、
でも任された以上はしっかりこなしたいし、そのうえ部長があんなんだし……。
きっと、花子がすっごい頑張らないとダメなんじゃないかなって思ってた。

櫻子……。
バカな姉の事を、すこし、ちょっぴり、……たっぷり。
見くびっていたのかもしれない。

ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、考えを改めて、みようかな……。


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 01:00:09.69 ID:fN0F50P40

次の日も、その次の日も、櫻子からの報告は続いた。

晩ご飯を食べ終わって、普段だったらのんびり各々過ごすその時間は、櫻子との距離が今までより近くなる時間になった。
少し、毛色の違う家での過ごし方。
会議があるからと遅めに……生徒会がある日も遅いけど、しっかり計画を一日一日練ってくる櫻子。
夕飯の当番は、今週一週間だけだし、櫻子の分も花子と撫子お姉ちゃんで代わることになった。
櫻子の報告のときまでに一切の宿題を残さないよう、いつも以上に集中してこなす。
撫子お姉ちゃんも、お勉強やお友達とのメール、電話などはタイミングをずらして。

えっと、たしか、水曜日の報告は……。



41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 01:05:32.57 ID:fN0F50P40

櫻子「先輩たちもくることになりました!」

撫子「……だれ? 何人?」

櫻子「えっと、今日誘ったのは、生徒会の先輩たち!」

花子「あれ? ごらく部……この間来てた人たちの先輩も、誘うんじゃなかったし?」

櫻子「いやー、タイミング合わなくてさー」

撫子「あかりちゃんと、……えっと、もうひとりは……ちなみちゃんだっけ? 伝言でも頼めばよかったんじゃ?」

櫻子「ちなつちゃんのことかな!? あかりちゃんの方ははっきり覚えてるのに!?」

撫子「あぁ、そうだったそうそう。 ……赤座あかりちゃんと吉田ちなつちゃん、だった」

櫻子「吉川だからね! なんでねーちゃんの中でちなつちゃんの印象そんなぼやけてんの!?」

花子「……で、生徒会の先輩たち、みんな来れそうなんだし?」


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 01:16:03.21 ID:fN0F50P40

櫻子「ん? うんうん、会長も杉浦先輩も池田先輩も、みんなへーきだってさ~」

撫子「ひとまず3人追加、か……」

櫻子「ゆきちゃんとめりちゃん……あ、クラスメイトなんだけどね? 二人は出かける用事があってこれないってさー」

花子「まぁ土曜日だし、どこか出かけるとしても不思議はないし……」

櫻子「あと呼ぶとしたらごらく部の先輩方かなー。 いちおう伝言じゃなくて私から声かけたいんだよねー」

撫子「まぁそれなら仕方ないけど」

花子「今日は会えなかったの?」

櫻子「うんー、船見先輩と歳納先輩……あ、ごらく部の2年生はこの二人なんだけど、二人とも今日はすぐ帰っちゃったんだってー」

花子「残念だし」

櫻子「先に生徒会のほう言っちゃったしなー……しばらく話し込んじゃったし」

撫子「ふーん、明日は大丈夫そうなの?」

櫻子「一応ちなつちゃんたちに、朝の時点で私が話がしたいとだけ伝言してもらうけど……」

花子「いい返事だと、うれしいし」

櫻子「だね!」


44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 01:26:22.58 ID:fN0F50P40

その次の報告は、ちょっと多めだったし。

ひとつは、えっと、何先輩だっけ、ごらく部の……。

「元気なのが歳納先輩で、落ち着いてるのが船見先輩ねー」

……そうだったし、歳納先輩たちに参加できるか聞きに行こうと思った櫻子……だけど。

『たっのもーーーーーう!!』と、いの一番、放課後になってすぐのタイミングで、まだ帰り支度が終わってない人すら居るときに、先手を打たれたらしい。
でもそれは驚きこそすれ悪いことではなく、なんとひま誕クラブという今思ってもヘンテコな部活に、歳納先輩と船見先輩も入るというものだった……とのことだし。
……確かにそういうことをするって、ちょっと櫻子と似てるところ、あるかもだし。
どうしても櫻子っぽい人を想像してしまうんだけど、なんでも頭はすごくよくて、多才だとか……想像できないし。
でも、撫子お姉ちゃんがすごい元気になった感じの人って思えばいいのかな?
……それも、あんまり想像できないかも。
櫻子と撫子お姉ちゃんを足して2で割ってもバカさは際立っちゃうし……むむむ……。

「……花子の奴、なに悩んでんだ?」

「さぁ……」


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 01:38:43.46 ID:fN0F50P40

……櫻子のことはおいといて。

その日は、ひま子お姉ちゃんも会議にずっと参加できて、頭のいい人に、冷静な人が加わって。
独創性のある突飛な発想を実現可能な案にまとめて、採択するものは採る。ダメなものはどこがダメかを分析して活かせるところを探す。
なんだか、それだけ聞いてるとすごい会議のように思えるし。

そうして決まったことを櫻子が家に持ち帰り、必要があれば準備などを事前に行う。
もちろん予算の問題もあるし、なんでもできるってわけじゃないけど……。

でも、すごく楽しい。
こうやって、みんなでいっしょに何かに取り組むのって、楽しいんだなと、知った。
花子は今まであんまりそういうことがなかったから、とっても楽しいし。

それに、誕生日っていう、ただでさえ素敵な行事なのに、
その祝う相手が、花子もとってもお世話になってる、ひま子お姉ちゃんで。

だから、その次の日も櫻子が語ってくれる計画の話が、楽しみで仕方なかったし、
聞いてからも、あぁもう明日なんだって思ったら、わくわくがとまらなかったし!


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 01:45:09.18 ID:fN0F50P40




―――そして、その日がやってきましたわ。





49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 01:53:47.90 ID:fN0F50P40

櫻子「いーい天気だわ!!」

花子「ん……まぶし」

撫子「私の日頃の行いがいいからだね」

櫻子「いーや、わたしだ!」

花子「……主役はひま子お姉ちゃんなんだし、日頃の行いがいいのはひま子お姉ちゃんなんじゃ……?」

撫子「……花子は、私の日頃の行いが悪いと?」

花子「え!? そ、そうとは言ってないし!」

撫子「そうだよね、櫻子と違って私はいい子だもんね」

櫻子「……なんでいちいち突っかかってくるのかー! うがー!」

撫子「うそうそ、愛してるよ、櫻子」

櫻子「は、はぁ!!? な、ななな、なにいきなり言ってんだし!!」

花子「撫子お姉ちゃん!?」

撫子「ふふ。 ……今日が本番。頑張って、櫻子」

櫻子「あ……あたぼうだし!!」


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 01:54:50.59 ID:fN0F50P40




櫻子「……今日が、本番だ!」





51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:01:42.77 ID:fN0F50P40

楓「今日もいいお天気なの……!」

向日葵「えぇ、先週もとっても晴れてましたけど、今日も負けてませんわね」

楓「うん、晴れてよかったの! えと……お姉ちゃん、おたんじょうび、おめでとう!」

向日葵「ありがとう、楓。 ……あら、それは?」

楓「えっと、お花……きれいだったから、摘んできたの」

向日葵「ほんと、きれい……ふふ、ありがとう、とっても嬉しいですわ」

楓「えへへ!」

向日葵「ほんと、私は幸せ者ですわね……」


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:09:57.98 ID:fN0F50P40

こんな小さな妹にまで、こんな素敵なプレゼントをもらって、お祝いされて。

それに、たくさんの友人からも、お祝いの言葉をいただいて。

……そして、これから、隣の、家で……。

ヘンテコなクラブの一員として入れられたけれど、結局まともに会議に参加できたのは週の真ん中、水曜日と、その次の2日間だけだった。
木曜に歳納先輩と船見先輩が加わって、調子をよくした櫻子は杉浦先輩にも手伝ってもらおうとか言い出して。
さすがにそれは無理ですわよと言ってその日は6人で会議をしたのですが……。
金曜になると会議に生徒会の先輩方も加わっていて。
歳納先輩が『仕事が全部終わってやることなーんもなくなればいいんでしょー?』とか言ってましたけど、どう根回ししたものなのか……。

ともかく、『これだけ人数いたら向日葵いなくても平気だから!』という部長命令に従い、そして生徒会に行ったとしても何もやることのない私は、帰るしかなくて。


まぁ、何かしらを仕込むのであれば、私がいないほうがいいのですし、別に櫻子に追い出されたことなんてまったく気にもしませんけれど。


「……」




53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:15:59.94 ID:fN0F50P40

ぐっと、手を握る。
爽やかな朝、自分の誕生日。
手を握ったのは、なにもハレの日にふさわしくない感情があるからではなく。
手の中にある、感触を確かめる。
小さな紙きれ。
切れ端。
ノートの端を手で破り取ったような、そんな飾り気のない手紙。
そこにはただ一言。

『朝、7時、起きてて』

手を開いて、視線を落とす。
そこに書かれた文字は、非常に見慣れたもので。
多分、物心ついたころから見ていると思う。
そりゃあ成長に従い筆跡も少しは変わってきましたけれど。

櫻子。

櫻子からの手紙。
ただ一言、用件にも満たない指示だけの紙。

金曜の夜、わざわざ私の家を訪ねて……隣ですけれど……、
そして、『へへー! すっげーものに仕上がりそうだから、覚悟しとけよ!』と会議の出来栄えを嬉しそうに、でも詳細がどうなっているかはまったくわからず、それでも見ていて微笑ましくなるくらいに、
櫻子はそう伝えに来た。
そして、私の手にメモを握らせて。
ただ一言、いつも通りに『じゃあ、また明日!』とだけ残して。


55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:30:19.47 ID:fN0F50P40

会議の、だいぶ最初のほうだったかしら。
それとも、先週の土曜日か。
誰かが言ったこと、私が会議に、部活に加わることで、私の一番欲しいものを直接聞けるって。
私の一番ほしいもの。
いちばん、ほしい者。

結局聞かれることはなかったけど、でも、自分なりに考えてみて。


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:37:38.95 ID:fN0F50P40

なんでしょう。
なんでしょうか。


まだ朝は早い。
まだ7時に届かない。
意識ははっきりしている。

たぶん、このまま起きていれば、
私の一番ほしいものが、わかるんじゃ。

そんな気がして、しっかりと身なりを整えて、
お気に入りのクツを履いて、鏡の前で再確認を一つ。

よし。


ガチャリと。
目の前の扉がひとりでに開いて。





「おめでとう、向日葵」



――完――


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:38:20.46 ID:fN0F50P40

―エピローグ―



大室さんは、普段は抜けているところもあるけれど、やる時はしっかりやる子だと思うわ。
……ほんとよ? ほんとに、そう思ってるんだから。

歳納京子が私も一緒に会議に行こうって誘ってきたときは、少し……どころじゃなかったわ、とってもびっくりしたけれど。

そうね、最初はみんなが準備してるって聞いて、自分がそれに参加できないこと、申し訳なくも思ったけど。
……もしかしたら、歳納京子は私のそんな思いを見抜いていたり、したのかしら?

……。

「まさか、ね」


なにはともあれ、パーティは大盛況だった。

歳納京子は、自分自身目一杯楽しんでたわりに、あれでもまだ不足だと残念がっていた。
なんでも、自分が会議の存在を知ったのが2日前だったとか。
吉川さん、どうやら改めて会議が正式にあるってことを、船見さんにしか伝えてなかったみたいね。
船見さんも船見さんで、歳納京子には連絡が言っているものと思い込んでいて……。
『そういえばあかりもちなつちゃんも、今週はあまり部活こないね~』だなんて、そんな何気ない一言で発覚するっていうのも、なんだか"らしい"わね。
ふふ、お祭り好きの歳納京子からしたら、行動が遅れたこと、きっと『こんな面白そうな企画、もっと早く知りたかった!』ってショックを受けるのかしらね。


……あら、いつの間にか歳納京子の話になっちゃった。


59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:41:09.25 ID:fN0F50P40

まったく、綾乃ちゃんは相変わらずやな~。
でも綾乃ちゃんの気持ちもわかるで! それでそのまま、その情熱のまま歳納さんのことを……!!

……ふぅ。 こんなめでたい日に鼻血はあかんね。
ん~? でも、赤色っておめでたいんかな……?

それはそうと、吉川さんはほんまに船見さんにゾッコンなんやな~。
綾乃ちゃんも少しは見習うとええんやけど。

……それに、大室さんと、古谷さん、あれは、なにかあったな……?

いつもよりもラブラブ度が断然あがって、ツンケン度が全然なかったで!
ただ古谷さんの誕生日だからってだけじゃない、何かがあったはずや!
うちのメガネに狂いはなぁーーい!


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:44:20.31 ID:fN0F50P40

……。

………………。

……?
……。

……!


松本も、本当におめでとう、古谷さん、……それに、大室さんと、言っているぞ。
……まったく、なんで松本は呼ばれて私は呼ばれなかったんだ。

……え? ……すぐに、私の誕生日が来るだろうって?
ふんふん、その日が来たら、私が、奈々さんを…………そうか、ふふ、私も幸せ者だな。


……♪



61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:48:53.86 ID:fN0F50P40

あーーーー、誕生日って、いいな!!

私の誕生日はまだまだまだまだぜんぜん先だし……次はだれだっけ、誰でもいいから祝いたいぞー!
今回できなかったアレやコレも盛り込んで……楽しみ~!
あ、せっかくだからコスプレパーティにするのもありかも!
うぅ~、そしたら衣装も作って……ほんとたのしみ!


……京子、お前、みんなの分の衣装作るって、どんだけだよ……。
時間もかかるし、お金も大変だろう?
そりゃあみんなでワイワイするのも楽しいけどさ……。


ふふ、そんなこといって、結衣ちゃん、コスプレが恥ずかしいだけだったりして!
あかりは京子ちゃん達が夏に東京でやったっていうのも、あとちなつちゃんがよくミラクるんをやったり、向日葵ちゃんがライバるんをやったり!
なんだかうらやましいなぁ~っておもってたんだぁ!
えへへ、京子ちゃん、もし衣装を作ることになったらあかりも手伝うからね!


え、あかりちゃん、コスプレしたいって、正気……?
でも、結衣先輩だったらどんな衣装でもきっとお似合いだと思いますぅ~!!
なんだったら結衣先輩が着るお召し物、私がデザインなんかしちゃったりして……!

「「「それはちょっと……」」」


64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 02:59:30.39 ID:fN0F50P40

……宴も終わって、後片付けだし。

会場がうちだし、こういったことは私たちの役目。
楓と、ひま子お姉ちゃんも手伝うって言ってくれたけど、さすがに主役に片付けなんてさせられないし。
……それに、すっごくすっごく楽しかったから、その余韻に浸りながら、こうして楓と部屋をきれいにしていくのさえ、楽しく思えるし。

ひま子お姉ちゃん、すっごく笑ってた。
その隣の櫻子も、なんだか、はじめて見る顔だった。
……そんな気が、したし。

……ちょっとだけ、羨ましい。
花子のお誕生日も、みんな、あんな風に、お祝いしてくれるのかな……?


だいじょうぶなの!
えっと、ほかの誰もがんばらなくても、楓がうんとがんばるの!
花子お姉ちゃんのこと、すっごいすっごいお祝いするの!


か、楓……!

花子お姉ちゃん……!

ぎゅーっ、だし!

ぎゅーっ、なの!


65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 03:03:31.83 ID:fN0F50P40

向日葵「櫻子、ほんとうに、ありがとう」

櫻子「なんだよー、向日葵、改まって……」

向日葵「のんびり、こんな時間も、いいものですわね……」

櫻子「……手持ち無沙汰なら、隣の家に行けば片付けって仕事がわんさかだよ」

向日葵「ふふ、今だけは、もう、体に根っこが生えちゃったみたいですわ……」

櫻子「……寝っころがりながらだと、どこから根が生えるんだろうね……」

向日葵「全身……もしくは、この、左手ですわ……」

櫻子「……じゃあ、わたしも、この右手はもう動かないかも……」

向日葵「それでも、いいかもしれませんわ……」

櫻子「……いや私さすがに右手は困るわ。それに向日葵とこの状態でずっと一緒だと、服とか脱げないし」

向日葵「あら、情緒がありませんわね、櫻子ったら」

櫻子「いいんだよ私は地に足つけて生きるから……」


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 03:04:43.42 ID:fN0F50P40

向日葵「……櫻子、ほんとうに、今日は、最高の日になりましたわ」

櫻子「……」

向日葵「"いちばんほしいもの"までもらえて……」

櫻子「よかった、向日葵の、いちばんほしいもの、あげられて」

向日葵「えぇ、……わたくしも、なにが自分のほしいものなのか、たくさん悩みましたのよ?」

櫻子「よかったね、向日葵、いちばんほしいもの、みつかって」

向日葵「悩んだ分だけ未来がある。 ……ちょっとキザったらしいかしら」

櫻子「いいんじゃない。 ……よかった、向日葵の、いちばんほしいもので」

向日葵「もちろん」

櫻子「悩んだくせに?」

向日葵「もちろん」

櫻子「私の誕生日、期待してるから」

向日葵「もちろん」

櫻子「ふふ、そればっか」


67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 03:05:13.27 ID:fN0F50P40





櫻子「おめでとう、向日葵」

向日葵「ありがとう、櫻子」



――完――


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/16(土) 03:06:30.77 ID:fN0F50P40

以上、ひま誕クラブのお話でした。



撫子「あ、あれ……? 私の見せ場は……?」
花子「……ないし」

関連記事

■コメント

 [名無しさん]

ニヤニヤというより笑顔になれるSSだったわ
さく誕クラブにも期待してるぜ

 [名無しさん]

おめでおっぱい!

 [名無しさん]

おめでとう!

 [名無もり]

彼女とそのかけがえのない親友の周りには彼女達を温かく見守る家族と友達がいた
■コメント


管理者にだけ表示を許可する

 


他ブログ様更新情報

about

ゆるしゆりしなSSをまとめています。

五月速報について
このエントリーをはてなブックマークに追加 follow me

リンク

SSサイト様
SS属性
SS深夜VIP完結スレまとめ保管庫
SS倉庫~SuperMilk~
明日につながるSS
SSいぱいまとめブログ
ストライク SS
原っぱの空き缶
SS速報VIPPER
ストーリア速報
魔王と勇者のSS物語
プロデューサーさんっ!SSですよ、SS!
ゆるゆりSS速報
SSウィーバー
百合チャンネル
えすえす・SS
あやめ速報
SS速報VIPまとめ
森きのこ
ひとよにちゃんねる
夜速報VIPSS
えすえすMode
SSジャンキーちゃんねる
かぎまとめ
VIPのSS
SSなSPECIAL
けいおん!SSまとめブログ

ニュースサイト様
=ナンコレ!!=
痛い相談(ノω`)
2ちゃん わらふく
世界は不公平
かがくのちからってすげー!速報
あひる印のシニアニュース
ニューソクロペディア
日本ちゃんねる

VIP系サイト様
人生デフラグ中
ララララ速報
たそがれvip-first-

アニメサイト様
速報 ガンダム売るよ!
ノムケン!!
おたじゅうぶろぐ
ゆりプラス+
みて娯楽

動画サイト様
【閲覧注意】

個人サイト様
個人的なネット小説リンク所

記事紹介サイト様
まとめのまとめ
俺のNEWS
SS徒歩5分

その他のサイト様
メイド速報局
2ch名人
VOCAL NEWS 2CH
こじきちゃんねる
2ちゃんねるアーカイブ

あんてなサイト様
百合ニュース
2chまとめ通信
しぃアンテナ(*゚ー゚)
LogPo!2ch
SSアンテナ
ワロタあんてな
ヌルポあんてな
シャキンあんてな
Googleアンテナ
チラアンテナ
Fast2ch
SSまとめアンテナ
まとめちゃんねる
2chまとめインデックス
SSまとめ倉庫
日刊SS
FC2 Blog Ranking

逆アクセス等

アクセスランキング