2012年11月25日
花子「ちょっとトイレ行ってくるし。」
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:40:19.30 ID:Pr1NJmrF0
朝 大室家
櫻子「…。」チラッ
櫻子「…さ~てと。」スタスタ
櫻子「ふっふふっふっふ…。」ガチャッ
櫻子「おっ!あったあった!」バタン
櫻子「いっただっきま~す!」ベロリンチョ
櫻子「うんめ~!」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:42:30.45 ID:OLyd4+aS0
撫子「櫻子。何やってるの?」ガチャッ
櫻子「な!何でも!」アセアセ
撫子「?」
櫻子「わたしもう行くね!」ダッ
撫子「そう。気を付けてね。」
櫻子「それじゃ!いってきま~す!」ガチャ バタン
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:46:29.41 ID:OLyd4+aS0
撫子「怪しい…。」
花子「櫻子、もう学校行ったし?」ガチャッ
撫子「うん…。何かやけに慌ててたみたいだけどね。」
花子「どうせ宿題やってないから、学校でひまねーに見せてもらうとかそんなんに決まってるし。」
撫子「まあ、そんなとこだろうね。」
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:50:11.20 ID:OLyd4+aS0
花子「まったく、櫻子にはあきれ…ん?」チラッ
花子「あ~!」
撫子「どうしたの?大声出して?」
花子「バカ櫻子!花子がトイレ言ってる間に、ヨーグルト勝手に食べたし!」ギャーッ
撫子「…そういうことか。」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:54:58.32 ID:OLyd4+aS0
大室家玄関外
櫻子「いや~。やっぱりあのヨーグルトは絶品だな!」
櫻子「ふっふっふ。悪いな花子よ。」
櫻子「しかし!これが『弱肉給食』だ!」
向日葵「それを言うなら、『弱肉強食』でしょ?」
櫻子「へあっ!?だ…誰だ!?」
向日葵「誰だって…失礼な子ですわね。」
櫻子「…なんだ向日葵か。脅かすなよな!」
向日葵「別に脅かしたわけじゃありませんわ!」
向日葵「それより早く学校行きますわよ。」
櫻子「そーだな。宿題見せてもらわないと。」
向日葵「あなた、自分でやろうという気はありませんの?」
櫻子「そんな気まったく有馬温泉!」
向日葵「…そんなしょうもないダジャレを言ってる暇があったら、少しは勉強しなさいな。」
櫻子「それ杉浦先輩のことバカって言ってるのと一緒だぞ?」
向日葵「あっ!」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:59:55.26 ID:OLyd4+aS0
七森中 二年教室
綾乃「ひっちゅ!」
千歳「綾乃ちゃん大丈夫?」
綾乃「え…えぇ。」グシッ
綾乃「きっと誰かが噂してるのよ。」
千歳「それにしても、毎日朝早うからよう頑張るな~。」
綾乃「あたりまえじゃない!次のテストこそ、歳納京子に勝たなきゃいけないんだから!」
千歳「綾乃ちゃん、ほんま歳納さんのことんなると一生懸命やな~。」
綾乃「な!?何言ってるの!?そんなことナイナイナイアガラよ!」カァッ
アレーアヤノトチトセジャーン
京子「おっはよ~。2人とも早いな~。」
千歳「おはよ~歳納さん。」
綾乃「とっ!?歳納京子!?何でここに!?」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:04:18.87 ID:OLyd4+aS0
京子「そんなの…」
京子「一秒でも早く、綾乃に会いたかったからに決まってるだろ!」キリッ
綾乃「えっ!?え~っ!?」ボンッ
千歳「…。」ドバドバ
結衣「宿題やりに早く来ただけだろ。」ポカッ
京子「あいたっ!?」
京子「も~何だよ結衣。何も殴ることないじゃん。」
結衣「お前がいつも同じことばっかしてるからだろ。」
京子「え~ん結衣がいじめるよ~。」(棒
結衣「勝手にやってろ…。」
結衣「ほんといつもごめんね…。」クルッ
綾乃「歳納京子が…わ…わたしに会いたかったって…。」ポー
千歳「朝からうちを殺しにかかるのやめてぇな。」ドバドバドバ
結衣「…話を聞けよ。」
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:09:59.07 ID:OLyd4+aS0
再び大室家玄関外
向日葵「別に杉浦先輩をバカにしたわけじゃ…。」アセアセ
櫻子「これを内緒にしておいてほしかったら、毎日わたしに宿題を見せるしかないな。」
向日葵「ちょっと!何でそうなりますの!?」
櫻子「そうなるしかないからだよ!」
櫻子「よ~し!そうと決まればさっそく…」
サクラコー!
向日葵「?」
櫻子「なんだ?」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:13:34.88 ID:OLyd4+aS0
サ-クーラーコー!!!
櫻子「まさか…。」
花子「櫻子ー!ヨーグルト返せしー!」ガチャッ
櫻子「うげぇ!花子!?」
花子「待てし~!」
櫻子「向日葵!この続きは学校でだ!」ダーッシュダッシュダッシュダッシュ
花子「こら!逃げるなし!櫻子~!」
ホーレツカマエテゴラーン ゼッタイニガサナイシー!
向日葵「あの…えっと…。」アタフタ
撫子「朝から騒がしい姉妹だね。」
向日葵「撫子さん…。」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:17:18.69 ID:OLyd4+aS0
撫子「こんなとこで喋ってないで、早く学校に行けばよかったのに。」
向日葵「えぇ…。」
撫子「ま、それでも帰ったらケンカになっただろうけどね。」
向日葵「なんにせよ、いいタイミングで出てきてくれて助かりましたわ。」
撫子「ひま子。途中まで一緒に学校行こうか。」
向日葵「はい!喜んでご一緒させていただきますわ。」
撫子「それじゃちょっと待っててね。」ガチャッ
向日葵「ふぅ。」
向日葵(おそらく花子ちゃんに追っかけられてるうちに、私との件は忘れてしまいますわ。)
向日葵(でも…)
撫子「お待たせ。それじゃ行こうか。」ガチャッ
向日葵「はい!」
撫子「…櫻子。多分遅刻ギリギリだと思うな。」
向日葵「…私もそんな気がしますわ。」ハァ
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:22:03.07 ID:OLyd4+aS0
通学路
花子「櫻子待てし~!」
櫻子「さっきから何回同じこと言ってんだよ!」
櫻子「てか!いい加減しつこいぞ!」
花子「食べ物の恨みは恐ろしいんだし!」
櫻子「にしたってしつこすぎだろ!」
花子(で…でも…やっぱり疲れたし…。)ハァハァ
花子(櫻子…早く止まれし…。)ハァハァ
花子「…うわっ!?」ズサッ
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:26:55.21 ID:OLyd4+aS0
櫻子「ん?なんだ?」クルッ
花子「うっ…うぅ…。」
櫻子「花子!?」ダッ
櫻子「おい花子!大丈夫か!?」
花子「うっ…。」
櫻子「あ~あ…膝から血ぃ出てるよ…。」
櫻子「ばんそうこうあったかな?」ガサガサ
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:31:21.16 ID:OLyd4+aS0
花子「別に…大丈夫だし…。」ジワッ
櫻子「無理すんなよ。痛そうだぞ?」
花子「痛くなんかないし!」ポロポロ
櫻子「なかったか…。あかりちゃんなら持ってたんだけどな~。」
花子「だから!何ともないって言ってるし!」
櫻子「とか言って泣いてんじゃん。」
花子「うるさいし!」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:36:38.80 ID:OLyd4+aS0
櫻子「…しょうがないな~。」
櫻子「ほれっ!しょうがないから櫻子様がおんぶしてやる!」
花子「はっ!?別にいらないし!一人で立てるし!」スクッ
花子「…いたっ!」
櫻子「こら無理すんな!おとなしくねーちゃんの言うこと聞け!」
花子「…でも。櫻子の服、汚れちゃうかもしれないし…。」
櫻子「んなもん気にしねぇよ!」
櫻子「それにきょーだいだろ!そんなことで遠慮すんな!」
花子「櫻子…。」
櫻子「ランドセルも持ってやるから。ほら。」
花子「櫻子の鞄は?」ガチャ
櫻子「花子のランドセルに入らない?」
花子「無理言うなし。」
櫻子「じゃあ花子、ランドセル代わりに担いどいてくれ。」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:41:43.43 ID:OLyd4+aS0
花子「仕方ないし。」ソウチャク
櫻子「おっし!ランドセルはこれでオッケー!」ガチャ
花子「…。」パンパン(汚れを落とす音)
櫻子「どうしたんだよ?ほれ早く。」
花子「ランドセル前に背負う人、初めて見たし。」
櫻子「うっさいな~。花子だっておんぶされながら鞄担ぐなんて間抜けっぽいぞ?」
花子「櫻子には負けるし。」
櫻子「なんだと~!?」
花子「でも…。」
花子「ありがとだし…。」ポフッ
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:46:33.61 ID:OLyd4+aS0
櫻子「わかればいいんだよ!わかれば!」
櫻子「よっし!そんじゃ行くぞ~!」
花子「どこ行くし?」
櫻子「とりあえず、コンビニでばんそうこうを買う!」
花子「別にそこまでのけがじゃないし…。」
櫻子「バーカ。わたしはともかく、花子がけがをそのまんまにしといたら余計な心配されるかもしれないだろ?」
櫻子「だから傷くらい隠しとけ。」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:51:06.90 ID:OLyd4+aS0
花子「櫻子…。」
櫻子「ん?なんだよ?」
花子「捕まえたし…。」ギュッ
櫻子「まだやってたのかよ?」
花子「うるさいし。」
花子(ちょっとぎゅってしたくなっただけだし…。)
櫻子「では!気を取り直して、しゅっぱーつ!」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:56:49.56 ID:OLyd4+aS0
コンビニ
櫻子「よっしゃ到着!」
花子「櫻子…。」
櫻子「ん?なんだよ?」
アノコタチキョーダイカナ? カワイイネー クスクス
花子「は…恥ずかしいし…。」カアッ
櫻子「それもそうか…。」
櫻子「よし花子。私はばんそうこうを買ってくるから、お前はここで待ってろ。」
花子「わかったし。」オリッ
ピンポーン ラッシャーセー
花子「櫻子の背中…あったかかったし…。」
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:01:58.26 ID:OLyd4+aS0
公園 ベンチ
櫻子「よし!とりあえず傷口の消毒をしよう!」ガサゴソ
花子(何でばんそうこう買うだけで袋もらってるんだし?)
櫻子「ってなわけで、じゃじゃ~ん!消毒スプレー!」
花子「は!?」
櫻子「これさえあればどんなけがも怖くないぜぇ!」
櫻子「ほれ花子、脚出せ!櫻子様が消毒してやる!」
花子「そこまでしなくても…。」
櫻子「いいから早くしろ!」
花子「…。」スッ
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:06:57.44 ID:OLyd4+aS0
櫻子「いっくぞ~!」カランコカランコ(スプレー缶を振る音)
櫻子「それっ!」プシュー
花子「っ!」
櫻子「ん?まだ痛いか?」プシュー
花子「ちょっと…。」
櫻子「よし!とりあえずスプレー完了!次はばんそうこうだな!」ガサゴソ
櫻子「じゃじゃ~ん!なんかすごそうなばんそうこう!」
花子「今度はなんだし…。」
櫻子「聞いて驚くなよ!これは貼ってるだけで傷がきれいに治るすごいばんそうこうなんだぞ!」ベリッ
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:11:36.22 ID:OLyd4+aS0
花子「普通のばんそうこうでよかったのに…。」
櫻子「なんだよそのリアクション!もっと驚けよ!」
花子「驚くの通り越してあきれるし…。」
櫻子「ちぇ!かわいげのない妹だぜ…。」ハリッ
花子「うっさいし!バカ櫻子!」
櫻子「なんだとぉ~!?」
花子「別に櫻子にかわいいとか思って欲しくないし!」プンッ
櫻子「むき~っ!もう怒ったぞ~!」
櫻子「お前みたいなどうしようもない妹にはこいつをお見舞いしてやる!」ガサゴソ
花子(な!何だし!?)
櫻子「くらえ~!」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:15:52.00 ID:OLyd4+aS0
花子「ひっ!?」ビクッ
花子「…あれ?」
花子「なんともない…。」
花子「って、えっ!?櫻子、それ…。」
櫻子「お前みたいなやつは…わたしが今日おやつにするつもりだったヨーグルトでも食って黙ってろ!」プイッ
花子「櫻子…。」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:20:18.21 ID:OLyd4+aS0
櫻子「いらないならわたしが食うぞ!」
花子「ふ…ふん!仕方ないからもらってやるし!」
櫻子「何だよその言いぐさ!もう少し感謝しろよ!」
花子「櫻子がヨーグルト勝手に食べなきゃこんなことにはならなかったし。」プイッ
櫻子「うっ!そ…そうだけど…。」グサッ
花子「でも…。」
花子「ありがと。櫻子おねーちゃん。」カアッ
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:25:08.63 ID:OLyd4+aS0
櫻子「うえっ!?何だよいきなり!びっくりすんだろ!?」カアッ
花子「櫻子、顔真っ赤だし。」クスクス ベリッ
櫻子「お前だって一緒だろ!?」
花子「うん!やっぱりこのヨーグルト最高だし!」モグシモグシ
櫻子「聞けよ!」
花子「聞かないし。」モグシモグシ
櫻子「…。」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:30:51.09 ID:OLyd4+aS0
櫻子「花子…。」
花子「…。」モグシ
櫻子「ごめんな…勝手にヨーグルト食べて…。」
花子「…。」モグ
櫻子「それにけがまでさせちゃって…。」
花子「…。」モグ
櫻子「ちょっと調子に乗りすぎた…かも。」
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:35:18.92 ID:OLyd4+aS0
花子「…別にいいし。」ピタッ
花子「ていうか、こんなことで謝る櫻子なんて櫻子じゃないし。」
櫻子「なっ!?」
花子「それに優しい櫻子なんて気持ち悪いし。」
櫻子「お前そこまで言うか…。」
花子「…でも。」
花子「花子はそんな優しい櫻子も好きだし…。」ボソッ
櫻子「!?」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:41:10.34 ID:OLyd4+aS0
花子「ごちそうさまだし!」
櫻子「お…おう…。」
花子「あ!櫻子!時間!」
櫻子「うわやべっ!もう時間ないじゃん!」
櫻子「花子!もう自分で学校行けるか!?」
花子「…。」
花子「脚痛くて無理だし…。」
櫻子「…しょーがない!」
櫻子「ほれ!もっかいおんぶしてやる!早く乗れ!」ランドセルソウビッ
花子「その前にごみ捨ててくるし。」スタスタッ
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:45:29.85 ID:OLyd4+aS0
櫻子「ん!?んーっ!?」
花子「櫻子どうしたし?」
櫻子「お前今歩いたよな?」
花子「それがどうしたし?」
櫻子「じゃあ自分で学校行けよ!」
花子「…。」
花子「今日は…櫻子におんぶしてほしいし。」カアッ
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:50:35.54 ID:OLyd4+aS0
櫻子「花子…。」
花子「…。」///
櫻子「…しょ!しょうがないな!」
櫻子「まったく!甘えん坊な妹を持つと大変だぜ!」
花子「櫻子…。」
櫻子「今日は特別なんだからな!」
花子「ありがと…だし。」ポフッ
櫻子「よっし!それじゃ小学校へ向けてしゅっぱーつ!」
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:55:09.20 ID:OLyd4+aS0
通学路(小学校)
櫻子「な~花子?」
花子「なんだし?」
櫻子「ふと思ったんだが、集団登校しなくてよかったのか?」
花子「ちゃんと班長さんに電話して来たから心配いらないし。」
櫻子「そいつぁぬかりのない…。」
花子「ていうか、櫻子こそ走らなくて大丈夫かし?」
櫻子「なんで?」
花子「だって時間ぎりぎりだったし…。」
櫻子「う~ん…まあいいんじゃない?」
花子「遅刻するつもりかし?」
櫻子「まあそうなっても、花子はちゃんと間に合わせてやるから心配すんな!」ニコッ
花子「心配なんか…してないし…。」カアッ
花子(今日の櫻子、優しくてかっこいいし…。)
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:00:55.45 ID:OLyd4+aS0
少年A「おい!あれ見ろよ!」
少年B「うわ―小学生のくせにおんぶしてもらってる!」
少年C「だっせ~。」
ゲラゲラ
花子「うっ…。」
少年A「てか、あのおばさんちょー変じゃね?」
少年B「ランドセル前からしょってるwww」
少年C「バカみてぇwww」
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:05:03.68 ID:OLyd4+aS0
櫻子「…花子。ちゃんとつかまってろよ。」
花子「え?」
櫻子「こら~お前ら~!」ダーッシュダッシュダッシュダッシュ
花子「わっ!?」
櫻子「けがしてるやつに向かってなんてこと言うんだ~!」ドッドッドッドッド
少年A「うわ!なんか言いながらこっちに走ってきた!」
少年B「変なおばさんに殺されるぞ~!」
少年C「逃げろ~!」ピュー
櫻子「それに!私はおばさんじゃな~い!」
花子「ちょっ!櫻子!早っ…。」
櫻子「待てこら~!」
ウワー タスケテー ギャー
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:11:39.58 ID:OLyd4+aS0
櫻子「ちくしょ~逃がしたか…。」
櫻子「まったく…ああいうやつらに限って逃げ足が速いんだよな…。」ハァハァ
花子「死ぬかと思ったし…。」ゼェゼェ
櫻子「でも…何だかんだで学校の前だな…。」
花子「こっからは自分で行くし…。」オリッ
櫻子「そうか…それじゃこれ…。」ガチャッ
花子「櫻子も。」ガチャッ
櫻子「おう。」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:16:24.15 ID:OLyd4+aS0
櫻子「さて!それじゃわたしも学校目指して走るとするか!」
花子「櫻子…。」
櫻子「ん?なんだよ?」
花子「ちょっとしゃがんでほしいし。」
櫻子「しゃがむって…なんでまた…。」
花子「いいから!早くしゃがめし!」
櫻子「へいへい…。」シャガミ
櫻子「これでいい…!?」
チュッ
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:21:12.32 ID:OLyd4+aS0
櫻子「えっ!?えっ!?おまっ!?え~っ!?」アタフタ
花子「今日の櫻子が優しくてかっこよかったから…そのご褒美だし。」カアッ
櫻子「だからって…こんな…。」アタフタ
花子「…。」ダッ
櫻子「あっ!花子!」
花子「…。」
花子「櫻子おねーちゃん!大好きだし!」ニッコリ
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:25:32.56 ID:OLyd4+aS0
花子「…。」ダッ
櫻子「花子…。」サワッ
櫻子「んっ!?」ベチョッ
花子(言っちゃった!言っちゃたし!)
花子(ちょー恥ずかしいし!)
花子(…でも、言えてよかったし!)
ハナコー!
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:30:58.38 ID:OLyd4+aS0
花子「?」クルッ
櫻子「花子~!」
櫻子「お前!口元、ヨーグルトついてるぞ~!」
花子「なっ!?」サワッ
花子「げっ!?」ベチョッ
櫻子「ちゃんと拭けよな~!」
花子「…。」
櫻子「っていかん!急がねば!じゃあな花子!」サラダバー
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:35:28.64 ID:OLyd4+aS0
花子「…。」ワナワナ
花子(こんな場面で雰囲気をぶち壊すような櫻子には…。)
花子(この言葉がお似合いだし!)
花子「櫻子のバカ~っ!」
ハ~ッ!?ナンデダヨ~ッ!?
花子「自分で考えろし~!」
ワケワカンネェヨ!
花子「…。」
花子(でもやっぱり…。)
花子(花子は櫻子のこと、大好きだし!)
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:37:29.70 ID:OLyd4+aS0
とりあえずここまでが本編です。
こっからはおまけ程度で見てください。
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:42:14.26 ID:OLyd4+aS0
七森中 一年教室
向日葵(まだ来ませんわ…。)
あかり「櫻子ちゃん遅いね~。」
ちなつ「それにしても、朝から姉妹で追いかけっこなんて、仲いいよね~。」
あかり「うん!あかりもおねーちゃんと追いかけっこしたいな~。」
ちなつ「さすがにもう無理でしょ~。」
あかり「そんなことないよぉ。」プンプン
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:46:43.19 ID:OLyd4+aS0
向日葵(早く来ないと遅刻しちゃいますわよ?)
ちなつ「わたしは結衣先輩と追いかけっこがしたいな~。」↓以下妄想
結衣『ちなつちゃん。捕まえたよ。』
ちなつ『いやん。結衣せんぱ~い。』
結衣『もう…放さないからね。』
ちなつ『優しくしてくれなきゃ…嫌ですからね?』
結衣『ちなつちゃん…。』ガバッ
ちなつ『あっ…。』
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:51:02.18 ID:OLyd4+aS0
ちなつ「もう、結衣先輩いったら大胆なんだから!」バチーン
あかり「はぅあ!?」
あかり「ちょっ!?ちなつちゃん!?あかり、結衣ちゃんじゃないよ!?」
向日葵(あと1分…。)
ちなつ「はっ!…なんだあかりちゃんか。」
あかり「叩いておいてなんだはないよぉ…。」
ちなつ「ご…ごめんね!」
ちなつ「大丈夫?」ナデナデ
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:56:08.22 ID:OLyd4+aS0
あかり「も~。あかり痛かったんだよぉ?」
ちなつ「…でもお団子は取れてないから大丈夫だよね!」ニッコリ
あかり「わ~ん!」
向日葵「櫻子…。」
ドタバタドタバタ
櫻子「うお~!」ガラッ
櫻子「間に合った~!」ハァハァ
キーンコーンカーンコーン
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:01:17.86 ID:OLyd4+aS0
向日葵「櫻子!」
ちなつ「櫻子ちゃん!」
あかり「櫻子ちゃん?」グスッ
櫻子「ふぃ~。ちかれた~。」
櫻子「やあやあみんな!待たせてすまなかった!」
向日葵「早く席に着きなさいな。授業始まってますわよ?」
櫻子「わかってるよ。うるさいおっぱいだな~。」チャクセキ
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:06:53.51 ID:OLyd4+aS0
ちなつ「いつまでも泣いてないで席に戻ろうよあかりちゃん。」
あかり「ちなつちゃんのせいだよ!?」
ちなつ「櫻子ちゃん、またあとでね。」スタスタ
あかり「わ~ん!」
先生「授業始めま~す。」ガラッ
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:10:14.22 ID:OLyd4+aS0
先生「今日は昨日の宿題の答え合わせから始めます。」
先生「では大室さん。一番の答えはなんですか?」
櫻子「は、はい!?」
櫻子「え…えっと…。」アタフタ
櫻子(し!しまった!宿題のことすっかり忘れてた!)
櫻子(ひ、向日葵!助けて!)チラッ
向日葵「…。」チラッ カキカキ
向日葵「…。」スッ
櫻子(おー!サンキュー!)
先生「大室さん?」
櫻子「はい!」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:12:37.16 ID:OLyd4+aS0
櫻子「答えは磯辺揚げデリシャスです!」
シーン
先生「…大室さん。」
櫻子「はい?」
先生「この授業は数学です。」
櫻子「へあっ!?」
向日葵(私を置いて行った罰ですわ。)クスクス
櫻子「向日葵~!!!」
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:15:16.39 ID:OLyd4+aS0
以上です。
なんかスレタイで誤解を招いてしまったみたいですが、ただの大室家スレでしたごめんなさい。
朝 大室家
櫻子「…。」チラッ
櫻子「…さ~てと。」スタスタ
櫻子「ふっふふっふっふ…。」ガチャッ
櫻子「おっ!あったあった!」バタン
櫻子「いっただっきま~す!」ベロリンチョ
櫻子「うんめ~!」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:42:30.45 ID:OLyd4+aS0
撫子「櫻子。何やってるの?」ガチャッ
櫻子「な!何でも!」アセアセ
撫子「?」
櫻子「わたしもう行くね!」ダッ
撫子「そう。気を付けてね。」
櫻子「それじゃ!いってきま~す!」ガチャ バタン
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:46:29.41 ID:OLyd4+aS0
撫子「怪しい…。」
花子「櫻子、もう学校行ったし?」ガチャッ
撫子「うん…。何かやけに慌ててたみたいだけどね。」
花子「どうせ宿題やってないから、学校でひまねーに見せてもらうとかそんなんに決まってるし。」
撫子「まあ、そんなとこだろうね。」
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:50:11.20 ID:OLyd4+aS0
花子「まったく、櫻子にはあきれ…ん?」チラッ
花子「あ~!」
撫子「どうしたの?大声出して?」
花子「バカ櫻子!花子がトイレ言ってる間に、ヨーグルト勝手に食べたし!」ギャーッ
撫子「…そういうことか。」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:54:58.32 ID:OLyd4+aS0
大室家玄関外
櫻子「いや~。やっぱりあのヨーグルトは絶品だな!」
櫻子「ふっふっふ。悪いな花子よ。」
櫻子「しかし!これが『弱肉給食』だ!」
向日葵「それを言うなら、『弱肉強食』でしょ?」
櫻子「へあっ!?だ…誰だ!?」
向日葵「誰だって…失礼な子ですわね。」
櫻子「…なんだ向日葵か。脅かすなよな!」
向日葵「別に脅かしたわけじゃありませんわ!」
向日葵「それより早く学校行きますわよ。」
櫻子「そーだな。宿題見せてもらわないと。」
向日葵「あなた、自分でやろうという気はありませんの?」
櫻子「そんな気まったく有馬温泉!」
向日葵「…そんなしょうもないダジャレを言ってる暇があったら、少しは勉強しなさいな。」
櫻子「それ杉浦先輩のことバカって言ってるのと一緒だぞ?」
向日葵「あっ!」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 12:59:55.26 ID:OLyd4+aS0
七森中 二年教室
綾乃「ひっちゅ!」
千歳「綾乃ちゃん大丈夫?」
綾乃「え…えぇ。」グシッ
綾乃「きっと誰かが噂してるのよ。」
千歳「それにしても、毎日朝早うからよう頑張るな~。」
綾乃「あたりまえじゃない!次のテストこそ、歳納京子に勝たなきゃいけないんだから!」
千歳「綾乃ちゃん、ほんま歳納さんのことんなると一生懸命やな~。」
綾乃「な!?何言ってるの!?そんなことナイナイナイアガラよ!」カァッ
アレーアヤノトチトセジャーン
京子「おっはよ~。2人とも早いな~。」
千歳「おはよ~歳納さん。」
綾乃「とっ!?歳納京子!?何でここに!?」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:04:18.87 ID:OLyd4+aS0
京子「そんなの…」
京子「一秒でも早く、綾乃に会いたかったからに決まってるだろ!」キリッ
綾乃「えっ!?え~っ!?」ボンッ
千歳「…。」ドバドバ
結衣「宿題やりに早く来ただけだろ。」ポカッ
京子「あいたっ!?」
京子「も~何だよ結衣。何も殴ることないじゃん。」
結衣「お前がいつも同じことばっかしてるからだろ。」
京子「え~ん結衣がいじめるよ~。」(棒
結衣「勝手にやってろ…。」
結衣「ほんといつもごめんね…。」クルッ
綾乃「歳納京子が…わ…わたしに会いたかったって…。」ポー
千歳「朝からうちを殺しにかかるのやめてぇな。」ドバドバドバ
結衣「…話を聞けよ。」
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:09:59.07 ID:OLyd4+aS0
再び大室家玄関外
向日葵「別に杉浦先輩をバカにしたわけじゃ…。」アセアセ
櫻子「これを内緒にしておいてほしかったら、毎日わたしに宿題を見せるしかないな。」
向日葵「ちょっと!何でそうなりますの!?」
櫻子「そうなるしかないからだよ!」
櫻子「よ~し!そうと決まればさっそく…」
サクラコー!
向日葵「?」
櫻子「なんだ?」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:13:34.88 ID:OLyd4+aS0
サ-クーラーコー!!!
櫻子「まさか…。」
花子「櫻子ー!ヨーグルト返せしー!」ガチャッ
櫻子「うげぇ!花子!?」
花子「待てし~!」
櫻子「向日葵!この続きは学校でだ!」ダーッシュダッシュダッシュダッシュ
花子「こら!逃げるなし!櫻子~!」
ホーレツカマエテゴラーン ゼッタイニガサナイシー!
向日葵「あの…えっと…。」アタフタ
撫子「朝から騒がしい姉妹だね。」
向日葵「撫子さん…。」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:17:18.69 ID:OLyd4+aS0
撫子「こんなとこで喋ってないで、早く学校に行けばよかったのに。」
向日葵「えぇ…。」
撫子「ま、それでも帰ったらケンカになっただろうけどね。」
向日葵「なんにせよ、いいタイミングで出てきてくれて助かりましたわ。」
撫子「ひま子。途中まで一緒に学校行こうか。」
向日葵「はい!喜んでご一緒させていただきますわ。」
撫子「それじゃちょっと待っててね。」ガチャッ
向日葵「ふぅ。」
向日葵(おそらく花子ちゃんに追っかけられてるうちに、私との件は忘れてしまいますわ。)
向日葵(でも…)
撫子「お待たせ。それじゃ行こうか。」ガチャッ
向日葵「はい!」
撫子「…櫻子。多分遅刻ギリギリだと思うな。」
向日葵「…私もそんな気がしますわ。」ハァ
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:22:03.07 ID:OLyd4+aS0
通学路
花子「櫻子待てし~!」
櫻子「さっきから何回同じこと言ってんだよ!」
櫻子「てか!いい加減しつこいぞ!」
花子「食べ物の恨みは恐ろしいんだし!」
櫻子「にしたってしつこすぎだろ!」
花子(で…でも…やっぱり疲れたし…。)ハァハァ
花子(櫻子…早く止まれし…。)ハァハァ
花子「…うわっ!?」ズサッ
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:26:55.21 ID:OLyd4+aS0
櫻子「ん?なんだ?」クルッ
花子「うっ…うぅ…。」
櫻子「花子!?」ダッ
櫻子「おい花子!大丈夫か!?」
花子「うっ…。」
櫻子「あ~あ…膝から血ぃ出てるよ…。」
櫻子「ばんそうこうあったかな?」ガサガサ
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:31:21.16 ID:OLyd4+aS0
花子「別に…大丈夫だし…。」ジワッ
櫻子「無理すんなよ。痛そうだぞ?」
花子「痛くなんかないし!」ポロポロ
櫻子「なかったか…。あかりちゃんなら持ってたんだけどな~。」
花子「だから!何ともないって言ってるし!」
櫻子「とか言って泣いてんじゃん。」
花子「うるさいし!」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:36:38.80 ID:OLyd4+aS0
櫻子「…しょうがないな~。」
櫻子「ほれっ!しょうがないから櫻子様がおんぶしてやる!」
花子「はっ!?別にいらないし!一人で立てるし!」スクッ
花子「…いたっ!」
櫻子「こら無理すんな!おとなしくねーちゃんの言うこと聞け!」
花子「…でも。櫻子の服、汚れちゃうかもしれないし…。」
櫻子「んなもん気にしねぇよ!」
櫻子「それにきょーだいだろ!そんなことで遠慮すんな!」
花子「櫻子…。」
櫻子「ランドセルも持ってやるから。ほら。」
花子「櫻子の鞄は?」ガチャ
櫻子「花子のランドセルに入らない?」
花子「無理言うなし。」
櫻子「じゃあ花子、ランドセル代わりに担いどいてくれ。」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:41:43.43 ID:OLyd4+aS0
花子「仕方ないし。」ソウチャク
櫻子「おっし!ランドセルはこれでオッケー!」ガチャ
花子「…。」パンパン(汚れを落とす音)
櫻子「どうしたんだよ?ほれ早く。」
花子「ランドセル前に背負う人、初めて見たし。」
櫻子「うっさいな~。花子だっておんぶされながら鞄担ぐなんて間抜けっぽいぞ?」
花子「櫻子には負けるし。」
櫻子「なんだと~!?」
花子「でも…。」
花子「ありがとだし…。」ポフッ
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:46:33.61 ID:OLyd4+aS0
櫻子「わかればいいんだよ!わかれば!」
櫻子「よっし!そんじゃ行くぞ~!」
花子「どこ行くし?」
櫻子「とりあえず、コンビニでばんそうこうを買う!」
花子「別にそこまでのけがじゃないし…。」
櫻子「バーカ。わたしはともかく、花子がけがをそのまんまにしといたら余計な心配されるかもしれないだろ?」
櫻子「だから傷くらい隠しとけ。」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:51:06.90 ID:OLyd4+aS0
花子「櫻子…。」
櫻子「ん?なんだよ?」
花子「捕まえたし…。」ギュッ
櫻子「まだやってたのかよ?」
花子「うるさいし。」
花子(ちょっとぎゅってしたくなっただけだし…。)
櫻子「では!気を取り直して、しゅっぱーつ!」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 13:56:49.56 ID:OLyd4+aS0
コンビニ
櫻子「よっしゃ到着!」
花子「櫻子…。」
櫻子「ん?なんだよ?」
アノコタチキョーダイカナ? カワイイネー クスクス
花子「は…恥ずかしいし…。」カアッ
櫻子「それもそうか…。」
櫻子「よし花子。私はばんそうこうを買ってくるから、お前はここで待ってろ。」
花子「わかったし。」オリッ
ピンポーン ラッシャーセー
花子「櫻子の背中…あったかかったし…。」
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:01:58.26 ID:OLyd4+aS0
公園 ベンチ
櫻子「よし!とりあえず傷口の消毒をしよう!」ガサゴソ
花子(何でばんそうこう買うだけで袋もらってるんだし?)
櫻子「ってなわけで、じゃじゃ~ん!消毒スプレー!」
花子「は!?」
櫻子「これさえあればどんなけがも怖くないぜぇ!」
櫻子「ほれ花子、脚出せ!櫻子様が消毒してやる!」
花子「そこまでしなくても…。」
櫻子「いいから早くしろ!」
花子「…。」スッ
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:06:57.44 ID:OLyd4+aS0
櫻子「いっくぞ~!」カランコカランコ(スプレー缶を振る音)
櫻子「それっ!」プシュー
花子「っ!」
櫻子「ん?まだ痛いか?」プシュー
花子「ちょっと…。」
櫻子「よし!とりあえずスプレー完了!次はばんそうこうだな!」ガサゴソ
櫻子「じゃじゃ~ん!なんかすごそうなばんそうこう!」
花子「今度はなんだし…。」
櫻子「聞いて驚くなよ!これは貼ってるだけで傷がきれいに治るすごいばんそうこうなんだぞ!」ベリッ
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:11:36.22 ID:OLyd4+aS0
花子「普通のばんそうこうでよかったのに…。」
櫻子「なんだよそのリアクション!もっと驚けよ!」
花子「驚くの通り越してあきれるし…。」
櫻子「ちぇ!かわいげのない妹だぜ…。」ハリッ
花子「うっさいし!バカ櫻子!」
櫻子「なんだとぉ~!?」
花子「別に櫻子にかわいいとか思って欲しくないし!」プンッ
櫻子「むき~っ!もう怒ったぞ~!」
櫻子「お前みたいなどうしようもない妹にはこいつをお見舞いしてやる!」ガサゴソ
花子(な!何だし!?)
櫻子「くらえ~!」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:15:52.00 ID:OLyd4+aS0
花子「ひっ!?」ビクッ
花子「…あれ?」
花子「なんともない…。」
花子「って、えっ!?櫻子、それ…。」
櫻子「お前みたいなやつは…わたしが今日おやつにするつもりだったヨーグルトでも食って黙ってろ!」プイッ
花子「櫻子…。」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:20:18.21 ID:OLyd4+aS0
櫻子「いらないならわたしが食うぞ!」
花子「ふ…ふん!仕方ないからもらってやるし!」
櫻子「何だよその言いぐさ!もう少し感謝しろよ!」
花子「櫻子がヨーグルト勝手に食べなきゃこんなことにはならなかったし。」プイッ
櫻子「うっ!そ…そうだけど…。」グサッ
花子「でも…。」
花子「ありがと。櫻子おねーちゃん。」カアッ
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:25:08.63 ID:OLyd4+aS0
櫻子「うえっ!?何だよいきなり!びっくりすんだろ!?」カアッ
花子「櫻子、顔真っ赤だし。」クスクス ベリッ
櫻子「お前だって一緒だろ!?」
花子「うん!やっぱりこのヨーグルト最高だし!」モグシモグシ
櫻子「聞けよ!」
花子「聞かないし。」モグシモグシ
櫻子「…。」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:30:51.09 ID:OLyd4+aS0
櫻子「花子…。」
花子「…。」モグシ
櫻子「ごめんな…勝手にヨーグルト食べて…。」
花子「…。」モグ
櫻子「それにけがまでさせちゃって…。」
花子「…。」モグ
櫻子「ちょっと調子に乗りすぎた…かも。」
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:35:18.92 ID:OLyd4+aS0
花子「…別にいいし。」ピタッ
花子「ていうか、こんなことで謝る櫻子なんて櫻子じゃないし。」
櫻子「なっ!?」
花子「それに優しい櫻子なんて気持ち悪いし。」
櫻子「お前そこまで言うか…。」
花子「…でも。」
花子「花子はそんな優しい櫻子も好きだし…。」ボソッ
櫻子「!?」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:41:10.34 ID:OLyd4+aS0
花子「ごちそうさまだし!」
櫻子「お…おう…。」
花子「あ!櫻子!時間!」
櫻子「うわやべっ!もう時間ないじゃん!」
櫻子「花子!もう自分で学校行けるか!?」
花子「…。」
花子「脚痛くて無理だし…。」
櫻子「…しょーがない!」
櫻子「ほれ!もっかいおんぶしてやる!早く乗れ!」ランドセルソウビッ
花子「その前にごみ捨ててくるし。」スタスタッ
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:45:29.85 ID:OLyd4+aS0
櫻子「ん!?んーっ!?」
花子「櫻子どうしたし?」
櫻子「お前今歩いたよな?」
花子「それがどうしたし?」
櫻子「じゃあ自分で学校行けよ!」
花子「…。」
花子「今日は…櫻子におんぶしてほしいし。」カアッ
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:50:35.54 ID:OLyd4+aS0
櫻子「花子…。」
花子「…。」///
櫻子「…しょ!しょうがないな!」
櫻子「まったく!甘えん坊な妹を持つと大変だぜ!」
花子「櫻子…。」
櫻子「今日は特別なんだからな!」
花子「ありがと…だし。」ポフッ
櫻子「よっし!それじゃ小学校へ向けてしゅっぱーつ!」
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 14:55:09.20 ID:OLyd4+aS0
通学路(小学校)
櫻子「な~花子?」
花子「なんだし?」
櫻子「ふと思ったんだが、集団登校しなくてよかったのか?」
花子「ちゃんと班長さんに電話して来たから心配いらないし。」
櫻子「そいつぁぬかりのない…。」
花子「ていうか、櫻子こそ走らなくて大丈夫かし?」
櫻子「なんで?」
花子「だって時間ぎりぎりだったし…。」
櫻子「う~ん…まあいいんじゃない?」
花子「遅刻するつもりかし?」
櫻子「まあそうなっても、花子はちゃんと間に合わせてやるから心配すんな!」ニコッ
花子「心配なんか…してないし…。」カアッ
花子(今日の櫻子、優しくてかっこいいし…。)
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:00:55.45 ID:OLyd4+aS0
少年A「おい!あれ見ろよ!」
少年B「うわ―小学生のくせにおんぶしてもらってる!」
少年C「だっせ~。」
ゲラゲラ
花子「うっ…。」
少年A「てか、あのおばさんちょー変じゃね?」
少年B「ランドセル前からしょってるwww」
少年C「バカみてぇwww」
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:05:03.68 ID:OLyd4+aS0
櫻子「…花子。ちゃんとつかまってろよ。」
花子「え?」
櫻子「こら~お前ら~!」ダーッシュダッシュダッシュダッシュ
花子「わっ!?」
櫻子「けがしてるやつに向かってなんてこと言うんだ~!」ドッドッドッドッド
少年A「うわ!なんか言いながらこっちに走ってきた!」
少年B「変なおばさんに殺されるぞ~!」
少年C「逃げろ~!」ピュー
櫻子「それに!私はおばさんじゃな~い!」
花子「ちょっ!櫻子!早っ…。」
櫻子「待てこら~!」
ウワー タスケテー ギャー
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:11:39.58 ID:OLyd4+aS0
櫻子「ちくしょ~逃がしたか…。」
櫻子「まったく…ああいうやつらに限って逃げ足が速いんだよな…。」ハァハァ
花子「死ぬかと思ったし…。」ゼェゼェ
櫻子「でも…何だかんだで学校の前だな…。」
花子「こっからは自分で行くし…。」オリッ
櫻子「そうか…それじゃこれ…。」ガチャッ
花子「櫻子も。」ガチャッ
櫻子「おう。」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:16:24.15 ID:OLyd4+aS0
櫻子「さて!それじゃわたしも学校目指して走るとするか!」
花子「櫻子…。」
櫻子「ん?なんだよ?」
花子「ちょっとしゃがんでほしいし。」
櫻子「しゃがむって…なんでまた…。」
花子「いいから!早くしゃがめし!」
櫻子「へいへい…。」シャガミ
櫻子「これでいい…!?」
チュッ
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:21:12.32 ID:OLyd4+aS0
櫻子「えっ!?えっ!?おまっ!?え~っ!?」アタフタ
花子「今日の櫻子が優しくてかっこよかったから…そのご褒美だし。」カアッ
櫻子「だからって…こんな…。」アタフタ
花子「…。」ダッ
櫻子「あっ!花子!」
花子「…。」
花子「櫻子おねーちゃん!大好きだし!」ニッコリ
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:25:32.56 ID:OLyd4+aS0
花子「…。」ダッ
櫻子「花子…。」サワッ
櫻子「んっ!?」ベチョッ
花子(言っちゃった!言っちゃたし!)
花子(ちょー恥ずかしいし!)
花子(…でも、言えてよかったし!)
ハナコー!
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:30:58.38 ID:OLyd4+aS0
花子「?」クルッ
櫻子「花子~!」
櫻子「お前!口元、ヨーグルトついてるぞ~!」
花子「なっ!?」サワッ
花子「げっ!?」ベチョッ
櫻子「ちゃんと拭けよな~!」
花子「…。」
櫻子「っていかん!急がねば!じゃあな花子!」サラダバー
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:35:28.64 ID:OLyd4+aS0
花子「…。」ワナワナ
花子(こんな場面で雰囲気をぶち壊すような櫻子には…。)
花子(この言葉がお似合いだし!)
花子「櫻子のバカ~っ!」
ハ~ッ!?ナンデダヨ~ッ!?
花子「自分で考えろし~!」
ワケワカンネェヨ!
花子「…。」
花子(でもやっぱり…。)
花子(花子は櫻子のこと、大好きだし!)
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:37:29.70 ID:OLyd4+aS0
とりあえずここまでが本編です。
こっからはおまけ程度で見てください。
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:42:14.26 ID:OLyd4+aS0
七森中 一年教室
向日葵(まだ来ませんわ…。)
あかり「櫻子ちゃん遅いね~。」
ちなつ「それにしても、朝から姉妹で追いかけっこなんて、仲いいよね~。」
あかり「うん!あかりもおねーちゃんと追いかけっこしたいな~。」
ちなつ「さすがにもう無理でしょ~。」
あかり「そんなことないよぉ。」プンプン
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:46:43.19 ID:OLyd4+aS0
向日葵(早く来ないと遅刻しちゃいますわよ?)
ちなつ「わたしは結衣先輩と追いかけっこがしたいな~。」↓以下妄想
結衣『ちなつちゃん。捕まえたよ。』
ちなつ『いやん。結衣せんぱ~い。』
結衣『もう…放さないからね。』
ちなつ『優しくしてくれなきゃ…嫌ですからね?』
結衣『ちなつちゃん…。』ガバッ
ちなつ『あっ…。』
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:51:02.18 ID:OLyd4+aS0
ちなつ「もう、結衣先輩いったら大胆なんだから!」バチーン
あかり「はぅあ!?」
あかり「ちょっ!?ちなつちゃん!?あかり、結衣ちゃんじゃないよ!?」
向日葵(あと1分…。)
ちなつ「はっ!…なんだあかりちゃんか。」
あかり「叩いておいてなんだはないよぉ…。」
ちなつ「ご…ごめんね!」
ちなつ「大丈夫?」ナデナデ
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 15:56:08.22 ID:OLyd4+aS0
あかり「も~。あかり痛かったんだよぉ?」
ちなつ「…でもお団子は取れてないから大丈夫だよね!」ニッコリ
あかり「わ~ん!」
向日葵「櫻子…。」
ドタバタドタバタ
櫻子「うお~!」ガラッ
櫻子「間に合った~!」ハァハァ
キーンコーンカーンコーン
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:01:17.86 ID:OLyd4+aS0
向日葵「櫻子!」
ちなつ「櫻子ちゃん!」
あかり「櫻子ちゃん?」グスッ
櫻子「ふぃ~。ちかれた~。」
櫻子「やあやあみんな!待たせてすまなかった!」
向日葵「早く席に着きなさいな。授業始まってますわよ?」
櫻子「わかってるよ。うるさいおっぱいだな~。」チャクセキ
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:06:53.51 ID:OLyd4+aS0
ちなつ「いつまでも泣いてないで席に戻ろうよあかりちゃん。」
あかり「ちなつちゃんのせいだよ!?」
ちなつ「櫻子ちゃん、またあとでね。」スタスタ
あかり「わ~ん!」
先生「授業始めま~す。」ガラッ
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:10:14.22 ID:OLyd4+aS0
先生「今日は昨日の宿題の答え合わせから始めます。」
先生「では大室さん。一番の答えはなんですか?」
櫻子「は、はい!?」
櫻子「え…えっと…。」アタフタ
櫻子(し!しまった!宿題のことすっかり忘れてた!)
櫻子(ひ、向日葵!助けて!)チラッ
向日葵「…。」チラッ カキカキ
向日葵「…。」スッ
櫻子(おー!サンキュー!)
先生「大室さん?」
櫻子「はい!」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:12:37.16 ID:OLyd4+aS0
櫻子「答えは磯辺揚げデリシャスです!」
シーン
先生「…大室さん。」
櫻子「はい?」
先生「この授業は数学です。」
櫻子「へあっ!?」
向日葵(私を置いて行った罰ですわ。)クスクス
櫻子「向日葵~!!!」
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/24(土) 16:15:16.39 ID:OLyd4+aS0
以上です。
なんかスレタイで誤解を招いてしまったみたいですが、ただの大室家スレでしたごめんなさい。
■コメント
[∞月速報@ゆるゆり信者 ΨΦϠϞλ]
こういうのを見ると櫻子もお姉さんだと思う
[名無し]
サラダバー
[名無しさん]
何を食べたのかと思った
さくはなは姉妹百合よりこういう関係が好きかな
さくはなは姉妹百合よりこういう関係が好きかな
[名無しさん]
ド変態な櫻子かと思って戦慄したぜ
[名無しさん]
花子ちゃんマジツンデレ
櫻子ちゃんマジお姉ちゃん
櫻子ちゃんマジお姉ちゃん
[名無しさん]
さくはな最高だし!
櫻子がおばさんって悪口言われるのが斬新で面白かったし!
櫻子がおばさんって悪口言われるのが斬新で面白かったし!
[名無しさん]
櫻子は断じてオバサンじゃないし
でも昭和っぽい暖かさでホッコリするSSだったし
でも昭和っぽい暖かさでホッコリするSSだったし
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