2011年11月11日
向日葵「楓の様子がおかしいですわ……」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 00:40:29.45 ID:dA4+JxRl0
楓「んしょ、んしょっ」
向日葵「あら楓、どこか行きますの?」
楓「うん、今からお出かけしてくるの」エヘヘ
向日葵「あまり遠くへ行っちゃダメですわよ? お友達と一緒?」
楓「いっしょだよ。だから大丈夫なの」
向日葵「ならいいけど……でも、車には気をつけてね」
楓「はぁい」
向日葵「それで、何をしに行きますの?」
楓「デートなのっ」エヘー
向日葵「」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 00:44:15.68 ID:dA4+JxRl0
楓「それじゃあおねえちゃん、いってきまぁす」トテテ
ガラッ ピシャン
向日葵「あっ……」ポカーン
向日葵「ぇ……ぁ……?」
向日葵「楓、今、デー……え?」
向日葵「楓が……デート?」
向日葵「……誰と……?」
向日葵「!」ハッ
向日葵「ま、待ちなさい楓、ちょっと詳しく話を――」ガラッ
楓「」チョコン
向日葵「――っ!?」ピシャン
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 00:52:38.25 ID:dA4+JxRl0
楓「?」キョトン
向日葵「(ぁ、危なかった……まだ玄関先にいましたのね……)」
向日葵「……、?」ハタ
向日葵「(どうしてまだどこにも行っていませんの?)」
向日葵「(仮に、仮にデートというのが事実なら、どこか待ち合わせ場所があるはずですわ)」
向日葵「(なのに今もまだ家の前にいるということは……)」
向日葵「……」
向日葵「(待ち合わせ場所が……ここ?)」
向日葵「(でも、それはおかしいですわ)」
向日葵「(うちの近所には楓と同世代の子供なんていませんのに……)」
向日葵「(ということは、楓のデート相手はなんらかの移動手段を持っている可能性が高い……?)」
向日葵「(自転車……はたまた、車なん、て……!?)」ハッ
向日葵「(まさか、楓が人攫いに!?)」
向日葵「……」ワナワナ
向日葵「……!!!」ガタガタガタガタ
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 00:53:55.84 ID:dA4+JxRl0
向日葵「いやああああああ楓えええええええ」ガラッッッ
花子「か、楓ー」トコトコ
楓「あ、花子ちゃんっ」パァッ
向日葵「」ピシャッッッ
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 01:03:44.18 ID:dA4+JxRl0
「「?」」キョトン
向日葵「(か、間一髪ですわ……!!!)」ゴクリ
向日葵「(というか、は、花子ちゃん!?)」
向日葵「……」ソローッ
花子「お、おまたせ楓。遅くなってごめん」
楓「ううん、楓もいま出てきたの」ニコッ
花子「そ、そう。だったらいいし」プイッ
楓「」ニコニコ
花子「ぅー……は、はやく行こっ? 時間、もったいないし」
楓「うんっ。それじゃしゅっぱーつ、なのっ」ギュッ
花子「ちょ、楓、手っ!?」ドキッ
楓「花子ちゃん、はやくはやくなのーっ」ステテー
花子「わわっ、ひっぱっちゃダメだし! 荷物が傾くからーっ!?」スタター
ガララ...
向日葵「……」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 01:12:35.19 ID:dA4+JxRl0
向日葵「楓……デートってまさか、花子ちゃんと……?」
向日葵「いえ、確かにこの辺りじゃ年頃も家も一番近いですけど……主に家の方が」
向日葵「それにしても、いつの間にそんな仲に……」
向日葵「……」ムムム
向日葵「……」
櫻子「」コソコソコソコソッ
向日葵「………………」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 01:21:22.53 ID:dA4+JxRl0
櫻子「……」コソッ
向日葵「ちょっと」ポンポン
櫻子「おひょあうぇぎゃっけんむるぅあくとぅるふ!?!?!?」ビクッッッッッッッッッッ
向日葵「!?」ビクッ
櫻子「って、向日葵……? なんだよもー驚かすなよー!」プンプン
向日葵「いや驚きすぎですから。その驚き方に私が驚いちゃいましたから」
櫻子「なんか用かよー。こう見えても私、すんげー忙しいんだけど!」
向日葵「尾行で?」
櫻子「」ギクリ
向日葵「図星のようですわね……」
櫻子「な、なんでそれを……」
向日葵「花子ちゃんのデートの相手。あなたも見たでしょう?」
櫻子「あ、そっか楓か……」
向日葵「そういうことですわ」
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 01:35:30.17 ID:dA4+JxRl0
櫻子「じゃあ、向日葵はこの事知ってたの!?」
向日葵「まさか。私だって驚いてますわ」
櫻子「だよね。これはビビるわー」
向日葵「ほんとにね……って!」
櫻子「?」
向日葵「こんな所で櫻子と立ち話してる場合じゃありませんわ! 二人を見失ってしまったじゃありませんの!」
櫻子「あ、ほんとだ」
向日葵「そんな暢気な……!」
櫻子「だいじょぶだいじょぶ。最初は公園に行くはずだから」
向日葵「え、そうなんですの?」
櫻子「うん。ゆうべ、花子のやつが何度も読んでたメモを盗み見た」
向日葵「やめたげなさいよ……たぶんそれ、花子ちゃん渾身のデートコースですわよ……」
櫻子「でもそのお陰で今からでも追いかけられるじゃん」
向日葵「それは確かに……じゃあ、準備を整えて私たちも出発ですわ!」
櫻子「おー!」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 01:51:09.21 ID:dA4+JxRl0
~公園~
コソコソコソ...
櫻子「いたよ向日葵。あそこ」コソッ
向日葵「え、ええ……たしかに楓と花子ちゃんですわ……」コソッ
櫻子「やっぱり私の情報が役に立った……ていうか向日葵」
向日葵「な、なんですの……?」
櫻子「なんでそんな縮こまってんの?」
向日葵「だ、誰のせいだと……!」チヂッ
櫻子「え、誰のせい?」
向日葵「櫻子に決まってるじゃありませんの! なんですの、このっ……真っピンクのインバネスコートとネコミミ付の虫眼鏡は!?」
櫻子「探偵の正装だよ」
向日葵「わけがわかりませんわ……」
櫻子「アニメで見た」
向日葵「ダメダメですわ!」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 02:00:04.48 ID:dA4+JxRl0
櫻子「ほらほら、そんなことより監視監視」
向日葵「うぅ……これ、絶対尾行に不向きですって……衆目集めまくりですもの……」カァァ
櫻子「気ーにすんなってー」
向日葵「ですから……はぁ……もういいですわ、諦めました。で、二人の様子は?」
櫻子「んとね、今はベンチに座ってる。普通におしゃべりしてるっぽい」
向日葵「そう……会話は聞こえます?」
櫻子「むり」
向日葵「この距離じゃあ当然ですわね……」
櫻子「近づく?」
向日葵「え、でもバレちゃうんじゃ……」
櫻子「大回りして後ろから近づけば意外とバレなさそう。ほら、こっちから」コソコソ
向日葵「変な所で頼りになりますわね、あなた……」コソコソ
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 02:14:16.24 ID:dA4+JxRl0
コソコソッ
櫻子「どーだ、ここなら聞こえるはずっ」コソッ
向日葵「ほぼ真後ろの茂み……正直、危険すぎる気もしますが……」
櫻子「大丈夫だって。ほら、もっとしゃがんで、こっち詰めて」
向日葵「わ、わかってますわ。わかってますけど……」
ムギュ
櫻子「!」
向日葵「~~~っ」
櫻子「ひ、向日葵っ。近い、近いって」アセアセ
向日葵「仕方ないでしょっ、こうでもしないとはみ出ちゃうんですから……!」
櫻子「おっぱいが?」
向日葵「おしりが! ってなに言わせんのよ櫻子のバカァ!」ベシッ
櫻子「あでっ!?」ビターン
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 02:23:24.36 ID:dA4+JxRl0
向日葵「まったくもう……ほら、静かにしてなさいな。会話が聞こえませんわ」
櫻子「おーぼーだ……」グヌヌ
くぅ~きゅるるる……
「「!」」
櫻子「……向日葵、静かにしてって言っときながら……」ジトォ
向日葵「ち、ちがっ……私じゃありませんわ!」ワタワタ
櫻子「え~……?」
向日葵「本当ですってば!」
櫻子「じゃあ誰だよ」
向日葵「それは……腹の虫が鳴く音が聞こえるほど近くにいる……」
櫻子「……」チラッ
向日葵「……」チラッ
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 02:39:12.32 ID:dA4+JxRl0
花子「……楓?」
楓「え、えへへ……なっちゃったの」テレッ
花子「おなかすいてるの?」
楓「うん……お昼ごはん食べてこなかったから」
花子「そ、そう……花子的には、ラッキーだし」
楓「?」
ゴソゴソ
花子「楓、これ……」オソルオソル
楓「これ……お弁当?」
花子「」コクコク
パカッ
楓「わぁっ、おにぎりと卵焼き! 花子ちゃんが作ったの?」
花子「お、おにぎりだけだし。卵焼きは、ほとんど姉ちゃんに手伝ってもらったし……」モニョモニョ
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 02:52:59.03 ID:dA4+JxRl0
楓「それでもすごいの。これ、楓が食べてもいいの?」キラキラ
花子「ん……た、食べれば?」プイッ
楓「ありがとうなの花子ちゃん、いただきますっ」スッ
花子「……」チラッ
楓「あー……んっ。もぐもぐもぐ……」
花子「……」ドキドキドキドキ
楓「……とってもおいしいのっ」ニコッ
花子「っ……ほ、ほんと?」
楓「ほんとなの。楓、シャケのおにぎり大好き~」
花子「……知ってるし」ポソッ
楓「花子ちゃん?」
花子「な、なんでもないしっ。ほら、卵焼きもおいしいし、食べて」スッ
楓「わぁい、ありがと~」モグモグ
花子「……♪」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 03:04:41.70 ID:dA4+JxRl0
櫻子「……」
向日葵「……」
櫻子「おなかペコい」グー
向日葵「奇遇ですわね……私もですの」グー
櫻子「あっそうだ」ガサゴソ
向日葵「?」
櫻子「……じゃんっ。おにぎり~」
向日葵「珍しく用意がいいんですのね……あの短時間で作ってきましたの?」
櫻子「いんや、花子に余分に握ってもらってた」
向日葵「……まあいいですけど……」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 03:11:21.17 ID:dA4+JxRl0
櫻子「ほい、ひとつくれてやろう」ホイ
向日葵「あ、ありがとう……」
モグモグ
向日葵「!」モグッ
櫻子「?」モグモグ
向日葵「これ、すごくおいしい……」モグモグ
櫻子「そう? 別に普通じゃん?」
向日葵「ええ、普通においしいですわ。塩加減もちょうどいいし、大きさも……楓に食べさせる為でしょうね、小さめに握られてますわ」
櫻子「へー」キュップイ
向日葵「……つまり、櫻子のおにぎりとは雲泥の差ってことですわ」
櫻子「なにをぅ!?」ムキー
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 03:25:59.03 ID:dA4+JxRl0
向日葵「だって事実ですもの。花子ちゃんのおにぎりだったら毎日でも食べたいくらいですわ」ゴクン
櫻子「このっ……! そんなに言うんなら、向日葵が花子と付き合えばいいじゃん!」
向日葵「は、はあ? どうしてそうなるのよ……」
櫻子「そうなるよっ。花子の方がいいんでしょ? じゃあ付き合っちゃえよ!」
向日葵「方、って……恋人でなければおにぎりが食べられないわけでもないですし……そもそも、単なる思いつきですし……」
櫻子「お、思いつき? ほんとに……?」
向日葵「本当です。私が櫻子を野放しにしたら誰があなたの面倒を見ますのよ」
櫻子「なっ、なんだそれ! 人をペット扱いすんな!」
向日葵「限りなく近いようなものですわ」
櫻子「むっかー! ……って、ヤバいよ向日葵、花子たちがいない!」
向日葵「えっ!? しまった、櫻子と口喧嘩してる間に……!」
櫻子「追いかけよ。たぶんこっち!」ダッ
向日葵「ちょ、多分って! 勘で決められても……ああもう、待ちなさいったら!」ダッ
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 04:02:10.31 ID:dA4+JxRl0
タッタッタッタッタッ...
櫻子「いた! 向日葵あそこ!」
向日葵「本当にこっちで合ってましたわ……」
櫻子「私すごい!」エヘン
向日葵「……見つけたのは櫻子ですけど、見失ったのも櫻子ですからね……?」
櫻子「いーからほら、ちゃんと前見てろって」
向日葵「……お店に入っていきますわ。あれって、駄菓子屋さん?」
櫻子「ちょうどいいや、入り口の脇なら隠れられるよ」ササッ
向日葵「ええ、それで行きましょう」ササッ
櫻子「……」チラッ
向日葵「……」チラッ
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 04:24:36.73 ID:dA4+JxRl0
花子「楓、食べたいお菓子とかある? 買ったげるし」
楓「えっ……そんな、花子ちゃんに悪いの」
花子「べ、別に気にしないでいいのに」
楓「でも、楓も少しならおこづかい持ってるの。だから……」
花子「うぅ……だったら、花子が楓の好きなお菓子買って、楓は花子の好きなお菓子買って……交換、する?」
楓「ん……うん、それならだいじょうぶなのっ」ニパッ
花子「ほっ……じゃあ、楓は何がいい?」
楓「えっとねえっとね、んー……ふ菓子!」
花子「渋いし!」
楓「え、おかしいかな……?」シュン
花子「ぁ、べ、別におかしくない、おかしくないし!」アセアセ
楓「ほんとに?」
花子「ほんとほんと。じゃあ、楓はふ菓子ね。花子が買ってあげるし」
楓「花子ちゃんありがと~。花子ちゃんは何にするの?」
花子「んっと、花子はー……」ウーン
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 04:41:12.28 ID:dA4+JxRl0
櫻子「……楓はいい子だなー」
向日葵「花子ちゃんもね。気遣いの出来るいい子ですわ」
櫻子「私の妹だからね!」フフン
向日葵「……櫻子の妹なのに、が正しいと思いますわ」
櫻子「あんだとー!? 私になんか文句でもあんのかー!」
向日葵「大アリですわよ!? 日頃からしょっちゅう人におごらせといてふてぶてしいですわね!?」
...キャッキャッ
向日葵「! いけない、二人が出てきますわ!」
櫻子「うそ、やば!?」
向日葵「このままじゃ鉢合わせに……ッ櫻子!」ガバッ
櫻子「うおっ、なんじゃー!?」
ぎゅっ
櫻子「!!?」
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 04:50:58.03 ID:dA4+JxRl0
...テクテクテク
楓「わ……見て花子ちゃん、カップルさんが抱き合ってるの」キャー
花子「か、楓っ! こういうのは見ちゃダメだし!」メカクシッ
楓「楓たちもする?」
花子「し、しねーーーーしっ!」カァァァッ
テクテクテク...
向日葵「……」
櫻子「……」
向日葵「い、行きました……?」
櫻子「……っぽい……」
バッ
櫻子「ひっ、向日葵のヘンタイ! いきなり何すんの!」
向日葵「なっ……し、仕方ないでしょう!? ああでもしないと私達の顔を隠せなかったんですから!」
櫻子「言い訳すんじゃねー! 言い訳するくらいなら駄菓子おごれこの駄っぱい!」ガー
向日葵「早速たかってんじゃねーですわ!!」シャー
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 05:06:25.59 ID:dA4+JxRl0
……
…………
………………
櫻子「尾行なう」
向日葵「あなたtwitterとかやってないでしょうに」
櫻子「うん。だからあかりちゃんにメールしてる」
向日葵「真面目にやんなさいよ……」
櫻子「だーって、この距離じゃ何も聞こえてこないもーん」
向日葵「それは……あ、見なさい櫻子、二人が並木道に差し掛かりましたわ!」
櫻子「で?」
向日葵「鈍いですわね、あそこなら木に隠れて距離を詰められます。行きますわよ!」ダッ
櫻子「……いつの間にか向日葵の方がノリノリな気がする……」ダッ
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 05:24:55.34 ID:dA4+JxRl0
楓「ふわぁ……風が気持ちいいね、花子ちゃんっ」
花子「ん。晴れてよかったし」
楓「だねー」ニコニコ
花子「……」テクテク
キュッ
楓「え?」
花子「~っ」カァッ
楓「花子ちゃん、手……」
花子「かっ、楓がはしゃいで転んだら危ないから……それだけだから、別に、手、つなぎたいとかじゃ、ないし……」ゴニョゴニョ
楓「……」
花子「……っ」
楓「えへへ……わかったの、花子ちゃんっ」ニコッ
花子「………………、えへ」ニヘ
テクテクテク...
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 05:40:25.67 ID:dA4+JxRl0
櫻子「……」
向日葵「……」
櫻子「……なにあれ、素直じゃないなぁ」
向日葵「ですわね」
櫻子「もうどっからどう見ても楓のこと大好きなんじゃん。ねー?」
向日葵「ええ。一目瞭然ってやつですわ。花子ちゃん、あれで隠せてると思ってるのかしら……」
櫻子「まったく、なんでーツンツンしてるんだろはてー」ハテー<(。ε゚)>
向日葵「もっと自分の気持ちに素直になりませんと、あとで後悔するのは自分ですのにね」
櫻子「ほんとだよねー」
テクテクテク...
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 05:54:10.56 ID:dA4+JxRl0
……
…………
………………
櫻子「また公園なう……っと」メルメル
向日葵「やめなさいったら」
櫻子「つーかなんで二度目の公園?」
向日葵「散歩道の途中ですし、座れるからじゃ?」
櫻子「ふーん……にしても退屈なデートだなぁ、暇な奴らめ」
向日葵「いえ、暇とかその退屈なデートを尾行してる私達が言えた義理じゃないですけどね?」
櫻子「あ、でも見て見て! なんか怪しいふいんき!」
向日葵「雰囲気」
櫻子「ふいんき」
向日葵「……監視を続けましょう」
櫻子「?」
向日葵「……」コソッ
櫻子「……」コソッ
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 06:22:15.62 ID:dA4+JxRl0
楓「花子ちゃん、デートはもうおしまいなの?」
花子「ん、おしまい。……つまんなかったら、ごめん。デートとか、何していいか全然わかんなかったし……」ショゲッ
楓「ううん、とっても楽しかったの。花子ちゃんは?」
花子「う、うん……ま、まあまあ」
楓「そっかー」ニコニコ
花子「ぐ……」カァァ
楓「ねぇ、花子ちゃん?」
花子「なに?」
楓「デートの最後はいつものアレ、やってほしいの」
花子「えっ!?」
楓「やってほしいの。だめ?」
花子「だ、だって……ここ、人がいっぱいいるし……」モジモジ
楓「花子ちゃん……」ジッ
花子「うっ、ぅう……」タジッ
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 06:36:00.47 ID:dA4+JxRl0
櫻子「い、いつものアレ!? いつものってなに? ねえ向日葵、なに!?」アワアワ
向日葵「わ、私が知るわけありませんわ! 訊きたいのはこっちですわよ……!」ワタワタ
櫻子「どど、どーする? 強行突入しとく?」
向日葵「しとくったって……止めて、その後どう言い訳しますの? 妹のデートを尾け回してたとか、姉として中々最悪ですわよ!?」
櫻子「でも、だったらほんとにどーすんのってば!」
向日葵「わかんないわよっ! あああ……早くなんとかしないと、楓が毒牙に……!」
櫻子「むっ!? ちょっと待て向日葵、人の妹を毒呼ばわりとはどーゆー了見だよ!?」
向日葵「あ、いえその、今のは言葉のアヤで……」
櫻子「だいたい、楓の方がうちの花子をたぶらかしてんじゃないの!?」ガー
向日葵「はあ!? あなた、私の楓のマジ天使ぶりを侮ってんじゃねーですわよ!」シャー
ギャアギャア
櫻子「……あっ!? やばい向日葵、そうこうしてる内にふたりが!」
向日葵「えっ!?」
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 06:42:54.21 ID:dA4+JxRl0
花子「か、楓……」
楓「花子ちゃん……」
ぎゅー
花子「こ、これでいいっ?」カァー
楓「えへへ……うんっ、あったかーい」ギュッ
櫻子「∵」
向日葵「∵」
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 06:51:53.41 ID:dA4+JxRl0
花子「ぅぅぅ……は、恥ずかしいし……」カァー
楓「照れてる時の花子ちゃん、あったかいから大好きなのー」スリスリ
花子「ふにゃっ!? か、かえでっ、あんまり動かないでほしーしっ……!」プルプル
楓「えへへ、ごめんなさいなの」テヘペロ
花子「もぉ……」プクー
ガサガサ
櫻子「あ、アホくさ……!」
向日葵「ですわね……私達は小学生と幼稚園児を相手に何を懸念していたんでしょう……」
櫻子「……もー帰る?」
向日葵「帰りましょうか……そういえば夕飯の買い物とか、家事全般スルー余裕でしたわ」
櫻子「あ、うちもだ。向日葵、うちの分もやれ!」
向日葵「死後さばきに合え」
ガサガサ...
花子「……」
楓「……」
125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 07:15:44.29 ID:dA4+JxRl0
花子「……行った?」
楓「うん、行ったの」
花子「なんかごめんね楓。たぶん……絶対、櫻子が言いだしっぺだし」
楓「櫻子お姉ちゃんを怒らないであげて? 楓のおねえちゃんも、意外とアレだから……」
花子「……どこの家も、末っ子は大変だし」
楓「大変なのっ。……花子ちゃん」
花子「ん?」
楓「おねえちゃんたちもいなくなったし……本当の、いつものアレ。したいの」
花子「ほ、本当の……」カァッ
楓「うん。お目め、閉じてて……?」
花子「……んっ」ギュッ
ちゅー
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 07:24:39.73 ID:dA4+JxRl0
楓「……」
花子「……っ」
楓「えへへ……ちゅーしちゃった」
花子「う、うん。しちゃった、し」
楓「そろそろ花子ちゃんからもしてほしいの」
花子「ぅ……そ、それは……まだ、恥ず……」ゴニョゴニョ
楓「……もぉ。花子ちゃん、かわいすぎるのっ」チュッ
花子「ひぁ!? か、楓、不意打ちは反則だし!」
楓「」チュッチュッチュー
花子「にゃあっ!? ちょ、かえで……やめ、んっ、むぅ……ん……」
楓「んっ……花子ちゃん、大好きなの」ニコッ
花子「は、花子も……好き。楓、大好き……」ギュッ
楓「……えへへ……」ギュウ
綾乃「∵」
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/11(金) 07:25:26.54 ID:dA4+JxRl0
久しぶりの反則技で一発レッド退場おやすみなさい。流行れ楓花
■コメント
[名無しさん]
いずれ流行るさ
かえはなだもの
かえはなだもの
[名無しさん]
相変わらずのクオリティ
[名無しさん]
いつも通りの綾乃で安心した
[ ]
もうこれ櫻子のオフィシャル顔文字でいいよ→<(。ε゚)>
[名無しさん]
姉たちも妹たちみたいに素直になればいいのに
いや、昔は素直だったか
いや、昔は素直だったか
[名無し]
でいばいでいなのの人かな
さくひまは妹たちに気づかれてたのかww
さくひまは妹たちに気づかれてたのかww
■コメント
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