2011年12月17日
結衣「いらっしゃい、あかり」
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 01:57:05.82 ID:kwV3h+S30
あかり「おじゃましまーす」
結衣「はい、どうぞ」
あかり「ぇへへ」
結衣「あかりは時間通りだねぇ」
あかり「んー?」
結衣「京子だと前後一時間ぐらいずれて来るからさ」
あかり「そぉなんだ……」
結衣「遅い時はまだいいけど、早い時とかは片付けがね……」
あかり「あはは……」
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:00:37.79 ID:kwV3h+S30
あかり「でも結衣ちゃんのお家っていつも片付いてるよね?」
結衣「来るときは片付けてるからね。 普段はもっと汚いよ」
あかり「ふーん……」
結衣「あかりの部屋のが綺麗かも」
あかり「そうかなぁ?」
結衣「そうだよ」
あかり「汚い結衣ちゃんの部屋って、ちょっと見てみたいかも」
結衣「はは……、見せたくないね……」
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:04:11.58 ID:kwV3h+S30
結衣「じゃ、適当に座っててよ。 何か飲み物でも持ってくるよ」
あかり「はーい」
結衣「あ、そのテーブルの箱開けないでね」
あかり「?」
結衣「絶対に開けないでね」
あかり「うん?」
結衣「……」
あかり「……」
結衣「開けちゃだめだよ」
あかり「わ、わかってるよぉ!」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:09:58.40 ID:kwV3h+S30
結衣(あれだけ念を押せばあかりでも開けたくなるだろ)
あかり(何の箱かなぁ。 でもあけちゃダメって言ってたもんね~)
結衣(うー寒。 台所は寒い)
あかり(ぁ、新しいぬいぐるみ。 可愛いなぁ)
結衣(ココアパウダーに入れる最初のホットミルクは少なめ……)
あかり(可愛いぬいぐるみさん……、もにもに……)
結衣(それを練るとペースト状になって……)
あかり(ぇへへー貴方のお名前はー何かしらー)
結衣(パウダーがしっかりペースト状になったら、適量のホットミルクに砂糖)
あかり(柔らかくていいなぁ。 どこで買ったのかなぁ~)
結衣(良い感じにできた……)
あかり(もふもふ……)
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:12:14.35 ID:kwV3h+S30
結衣「おまた……せ……」
あかり「おかえり~」
結衣「は、箱は……?」
あかり「箱?」
結衣「開けなかったの?」
あかり「え? あけちゃダメって」
結衣「……」
あかり「?」
結衣「……開けていいよ」
あかり「えっ、さっきはダメって」
結衣「あかりが思った以上にいい子でびっくりしたよ」
あかり「んー?」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:16:12.77 ID:kwV3h+S30
あかり「では、開けさせて頂きます!」
結衣「どうぞ」
あかり「せーの!」
箱「ドォロドロォォォォオウドォォォンン」
あかり「ひゃぁっ!」
結衣「……ふふっ」
あかり「び、びっくりしたぁ! びっくり箱だったんだね……」
結衣「あんなに開けたくなるように促したのに……」
あかり「だって、開けちゃダメって言われたら開けないよぉ」
結衣「京子なら、箱って言った瞬間開けてただろうね……」
あかり「あはは……確かにそうかも」
結衣「まぁ、ちょっとしたいたずらってことで。 はい、ココアどうぞ」
あかり「わー、ありがと~」
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:19:42.23 ID:kwV3h+S30
あかり「わぁ、すごいなめらかなココアだねー」
結衣「こうするといいよってのを本で見たから試しにね」
あかり「そうなんだー」
結衣「でも結構前の本だから、今の粉末なら普通に注いだだけでもちゃんと溶けそう」
あかり「うーん、でも手間がかかってるほうがおいしいと思うよっ」
結衣「そうかな?」
あかり「うん」
結衣「そういうもんか」
あかり「そういうもんだよー」
結衣「ふぅ……温まるなぁ」
あかり「そうだねぇ……」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:22:21.71 ID:kwV3h+S30
結衣「最近寒いからねー」
あかり「もう12月だもん」
結衣「クリスマスかぁ」
あかり「またカップルごっことかするのかな?」
結衣「どうだろうなー。 やりそうだなー」
あかり「今年は誰とペアになるのかなぁ……」
結衣「今年こそはあかりの番号がついてなかったりして」
あかり「そんな……」
結衣「ソロって書いてあったり、とか?」
あかり「もう、結衣ちゃんひどいー!」
結衣「あはは」
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:26:32.06 ID:kwV3h+S30
結衣「私は、また綾乃だったらいいなぁ」
あかり「どうして?」
結衣「前は座ってただけだったからさ。 改めて思うとつまらなかったかなって」
あかり「ふむふむ」
結衣「だから今度は色々回ってみたいなーとか、ね」
あかり「結衣ちゃんは優しいねぇ……」
結衣「そうかな?」
あかり「うーん、優しい……というか、気配り上手というか……」
結衣「あんまりそういうつもりないんだけどね」
あかり「いい子のあかりが結衣ちゃんをいい子と認めてあげましょう! なんちゃってぇへへ」
結衣「あかりのお墨付きかー。 自慢できそうだ」
あかり「ぇへへ」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:30:46.36 ID:kwV3h+S30
結衣「勿論あかりや京子でも良いんだよ?」
あかり「うんー」
結衣「でもいつも出かけられるから、ありがたみが薄い……ような?」
あかり「あぁー……」
結衣「生徒会のメンバーは皆独特だからなぁ。 二人になると面白そうだ」
あかり「池田先輩はー……おばあちゃんって感じだったよー」
結衣「おばあちゃんか……」
あかり「落ち着くー」
結衣「わかる気がする」
あかり「お漬物も貰っちゃったし!」
結衣「そ、そうか……。 それはよかったな」
あかり「うん!」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:36:37.53 ID:kwV3h+S30
あかり「あかりはー……うーん、それでも結衣ちゃんとペアになってみたいかも」
結衣「ふむ」
あかり「いつでもいけるからーって思ってるから、実際はあんまり出かけてないし」
結衣「そういえばそうだなぁ」
あかり「京子ちゃんともなんだけどー……」
結衣「京子はなぁ……」
あかり「ぇへへ……。 たっ、楽しそうなのは楽しそうなんだけどっ!」
結衣「京子の相手は、あかりには荷が重そうだ」
あかり「京子ちゃんも、気遣いできていい子なんだけどねー」
結衣「……あかりからしたら誰でもいい子なんじゃないのか?」
あかり「うーん……そうかも」
結衣「あかりのお墨付きの価値が……」
あかり「じゃ、じゃあ結衣ちゃんはとってもいい子ってことで一つ……!」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:41:51.66 ID:kwV3h+S30
あかり「ぁ、このパウンドケーキおいしいー」
結衣「ありがとう」
あかり「結衣ちゃんが焼いたんだぁー」
結衣「うん」
あかり「すごいねぇ……」
結衣「簡単だよ。 あかりだってこの間マドレーヌ焼いてきてくれたじゃないか」
あかり「マドレーヌ簡単だよー?」
結衣「今度教えてもらおうかな」
あかり「うんっ、じゃー、あかりはパウンドケーキ教わろっと」
結衣「うーん、それじゃあ材料買うのも兼ねてまた今度二人で出かけようか」
あかり「おぉー。 デートだねっ」
結衣「目的が味気ないけどな」
あかり「あはは……」
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:46:15.02 ID:kwV3h+S30
結衣「バナナマフィンとか、あのチョコのずっしりしたのはなんだっけ?」
あかり「えっと……フォンデュみたいな感じだったような……」
結衣「フォ……」
あかり「フォン……?」
結衣「フォンダンショコラ、か」
あかり「それだー!」
結衣「このあたりも作ってみたいなーって思ってる」
あかり「おぉー」
結衣「でもチョコ菓子は結構手間が増えるからなかなか」
あかり「湯煎とかねー」
結衣「板チョコが溶けていく様子は面白いけど」
あかり「わかるー!」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:50:12.47 ID:kwV3h+S30
あかり「手間がかかるっていうと、クッキーもそうだよねぇ」
結衣「あぁ、そうだな……」
あかり「生地を寝かせたりしないとーだし」
結衣「可愛いのつくろうと思ったら型もとらないとだしな」
あかり「うんうん」
結衣「いろんな型を使えば使うほど可愛いのができるけど……」
あかり「洗う型の量も増えて……」
結衣「それに比べて、パウンドケーキやマドレーヌときたら」
あかり「混ぜて、入れて、焼いて、どーん! あはは」
結衣「パティシエじゃないんだし、そんなのでいいよね」
あかり「うん。 でも女子中学生なんだからもっと可愛いの頑張らないと?」
結衣「可愛さ、か……」
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:55:23.96 ID:kwV3h+S30
あかり「お菓子のお家とか憧れるーかなぁ」
結衣「いいね」
あかり「でもすごく大変そう……」
結衣「魔女も居るからねぇ」
あかり「えっ?」
結衣「あれ、そういう話じゃなかった?」
あかり「作る話のつもりで話してたよ!」
結衣「あぁ……」
あかり「そっかぁ、魔女さんかぁ……」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 03:00:57.25 ID:kwV3h+S30
あかり「そういえば、前に超能力があればーって話したよねー」
結衣「京子に全部持っていかれた奴か」
あかり「あかりに魔法が使えたらなぁ~……」
結衣「どんな魔法使いたいの?」
あかり「う~ん……そう言われると、具体的にコレ!ってのは思いつかないんだけどね」
結衣「透明になる魔法とか」
あかり「それはもう……じゃないよ!」
結衣「私はそうだなぁ……。 自分の周りが快適な温度になる魔法とか」
あかり「あーいいかもー」
結衣「勝手に雨が避けてくれる魔法……とか」
あかり「ふむふむー」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 03:04:23.54 ID:kwV3h+S30
結衣「……なんだか夢が無いね」
あかり「う、確かに……」
結衣「能力の時もだけど、なかなか良いのって無いね」
あかり「でもワープできたらすぐに結衣ちゃんの家にあそびに来れるよねっ」
結衣「ワープかぁ……」
あかり「ワープだよぉ……」
結衣「ワープなんて使えるような世界になったら、京子が毎日……」
あかり「あはは……」
結衣「今の世界が一番かもね」
あかり「そうだねー」
30 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:13:28.31 ID:kwV3h+S30
あかり「そだ、このぬいぐるみ可愛いねー」
結衣「うん。 この間叔父さん、まりちゃんのお父さんが、まりちゃんの面倒みてくれてーって買ってくれたんだ」
あかり「そうなんだー。 このサイズだと結構なお値段しそうだもんねぇ」
結衣「ぬいぐるみとかちょっと、恥ずかしいけどね」
あかり「そうかなぁー? あかりはたくさん持ってるよー」
結衣「あかりはぬいぐるみに囲まれて寝てそうだからなぁ……」
あかり「それはもう卒業したよぉ!」
結衣「あはは、あかりももう中学生だもんなー」
あかり「……怖いテレビとか見た時は一緒に寝るけど」
結衣「それはまた可愛らしいことで」
あかり「結衣ちゃんにはそういう時ないの?」
結衣「……内緒」
あかり「むー!」
31 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:16:31.28 ID:kwV3h+S30
あかり「あ、でも内緒ってことはあるってことだよねっ」
結衣「どうして?」
あかり「だって無いって言えばいいのにあえて濁したんでしょ……?」
結衣「あー……」
あかり「つまり、寝てる可能性も無きに……無きに?」
結衣「無くはない?」
あかり「そう、それ! だったかなぁ?」
結衣「さぁ……」
あかり「うーん……」
結衣「あかりは、探偵役にはなれそうにないね」
32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:20:57.80 ID:kwV3h+S30
あかり「探偵役は結衣ちゃんが似合いそう~」
結衣「そうかな?」
あかり「京子ちゃんが、頼りにならないけど発想の手助けする助手でー」
結衣「何気にひどいな」
あかり「生徒会の皆は警察ー」
結衣「なかなか良いな」
あかり「ちなつちゃんは……」
結衣「ちなつちゃんは?」
あかり「黒幕……?」
結衣「……」
あかり「……」
結衣「否定したいのに否定できない」
あかり「ちなつちゃん……」
34 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:26:54.09 ID:kwV3h+S30
あかり「あかりはどんな役かなー?」
結衣「あかりか……」
あかり「うん」
結衣「……さ、最初の犠牲者?」
あかり「えぇーっ!」
結衣「あっ、いや、うーん……」
あかり「死体役だなんて……」
結衣「あ、そうそう、えっと、ほら、ワトソン君枠とか!」
あかり「それって京子ちゃんじゃない?」
結衣「えっ。 じゃあ……古畑任三郎のあの、背の低い方?」
あかり「……でも第一印象は死体役……」
結衣「ぁー……ごめん」
35 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:30:18.90 ID:kwV3h+S30
あかり「しくしく」
結衣「……」
あかり「でも」
結衣「ん?」
あかり「事件が起こらない事には探偵さんも活躍できないし」
結衣「あ、あぁ」
あかり「結衣ちゃんが探偵として大活躍する礎になれるのなら、本望だよ」
結衣「いや、ならなくていいから」
あかり「あかり、死体役として世界を股にかける女優になる!」
結衣「お、おぉー……」
あかり「目指せハリウッドー!」
結衣「が、がんばってあかり!」
36 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:35:22.65 ID:kwV3h+S30
あかり「と、あかりは心優しいので許してあげます」
結衣「ありがとうございます」
あかり「……あはは」
結衣「……ふふっ」
あかり「やっぱり結衣ちゃんとお話してると楽しいなぁ」
結衣「そっか。 嬉しいよ」
あかり「えへへ。 あっ、もう結構暗くなって来ちゃってる」
結衣「ん、そうか、冬だからな」
あかり「うんー。 暗くなる前には帰って来いって……お姉ちゃんが」
結衣「あかねさんの言いつけは守らないとな」
あかり「うんっ」
結衣「あとが怖いもんね」
あかり「あはは……」
38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:39:38.83 ID:kwV3h+S30
あかり「それじゃ、おじゃましましたー」
結衣「気をつけてね」
あかり「うん!」
結衣「ほんとに送ってかなくて大丈夫?」
あかり「大丈夫~。 送ってもらったら結衣ちゃんが今度は一人になっちゃうし」
結衣「うーん、そうか」
あかり「ぇへへ、あかりも結衣ちゃんのことが心配なんだよー」
結衣「あぁ、ありがとう」
あかり「じゃー、またね~」
結衣「うん、また来週学校でー」
39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:46:07.50 ID:kwV3h+S30
あかり(楽しかったー。 あ、一番星だぁ~)
結衣(あかりと居るとゆっくり出来ていいなぁ……)
あかり(デートの約束もしちゃったし、えへへ)
結衣(うぅ、やっぱり台所寒い)
あかり(どんな服来ていこうかなぁー)
結衣(京子はこんな寒くてもラムレーズン喰うからな……)
あかり(楽しみだなぁ~)
結衣(明日は京子が来るって言ってたし、昼ごはん食うだろうな。 何にしようか)
あかり(でも、きっと、もう京子ちゃんの事考えてるんだろうなー……)
結衣(それと、今日の夜ご飯だな)
あかり(……寒っ。 はやくかえろっと……)
41 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:50:34.44 ID:kwV3h+S30
あかり「ただいまー!」
あかね「おかえりなさい。 楽しかった?」
あかり「うんっ」
――――
京子「おいすー!」
結衣「はいはい」
京子「お昼ごはんも所望する!」
結衣「わかってるよ。 京子だもんな」
京子「ふっふっふー――
おわり
あかり「おじゃましまーす」
結衣「はい、どうぞ」
あかり「ぇへへ」
結衣「あかりは時間通りだねぇ」
あかり「んー?」
結衣「京子だと前後一時間ぐらいずれて来るからさ」
あかり「そぉなんだ……」
結衣「遅い時はまだいいけど、早い時とかは片付けがね……」
あかり「あはは……」
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:00:37.79 ID:kwV3h+S30
あかり「でも結衣ちゃんのお家っていつも片付いてるよね?」
結衣「来るときは片付けてるからね。 普段はもっと汚いよ」
あかり「ふーん……」
結衣「あかりの部屋のが綺麗かも」
あかり「そうかなぁ?」
結衣「そうだよ」
あかり「汚い結衣ちゃんの部屋って、ちょっと見てみたいかも」
結衣「はは……、見せたくないね……」
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:04:11.58 ID:kwV3h+S30
結衣「じゃ、適当に座っててよ。 何か飲み物でも持ってくるよ」
あかり「はーい」
結衣「あ、そのテーブルの箱開けないでね」
あかり「?」
結衣「絶対に開けないでね」
あかり「うん?」
結衣「……」
あかり「……」
結衣「開けちゃだめだよ」
あかり「わ、わかってるよぉ!」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:09:58.40 ID:kwV3h+S30
結衣(あれだけ念を押せばあかりでも開けたくなるだろ)
あかり(何の箱かなぁ。 でもあけちゃダメって言ってたもんね~)
結衣(うー寒。 台所は寒い)
あかり(ぁ、新しいぬいぐるみ。 可愛いなぁ)
結衣(ココアパウダーに入れる最初のホットミルクは少なめ……)
あかり(可愛いぬいぐるみさん……、もにもに……)
結衣(それを練るとペースト状になって……)
あかり(ぇへへー貴方のお名前はー何かしらー)
結衣(パウダーがしっかりペースト状になったら、適量のホットミルクに砂糖)
あかり(柔らかくていいなぁ。 どこで買ったのかなぁ~)
結衣(良い感じにできた……)
あかり(もふもふ……)
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:12:14.35 ID:kwV3h+S30
結衣「おまた……せ……」
あかり「おかえり~」
結衣「は、箱は……?」
あかり「箱?」
結衣「開けなかったの?」
あかり「え? あけちゃダメって」
結衣「……」
あかり「?」
結衣「……開けていいよ」
あかり「えっ、さっきはダメって」
結衣「あかりが思った以上にいい子でびっくりしたよ」
あかり「んー?」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:16:12.77 ID:kwV3h+S30
あかり「では、開けさせて頂きます!」
結衣「どうぞ」
あかり「せーの!」
箱「ドォロドロォォォォオウドォォォンン」
あかり「ひゃぁっ!」
結衣「……ふふっ」
あかり「び、びっくりしたぁ! びっくり箱だったんだね……」
結衣「あんなに開けたくなるように促したのに……」
あかり「だって、開けちゃダメって言われたら開けないよぉ」
結衣「京子なら、箱って言った瞬間開けてただろうね……」
あかり「あはは……確かにそうかも」
結衣「まぁ、ちょっとしたいたずらってことで。 はい、ココアどうぞ」
あかり「わー、ありがと~」
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:19:42.23 ID:kwV3h+S30
あかり「わぁ、すごいなめらかなココアだねー」
結衣「こうするといいよってのを本で見たから試しにね」
あかり「そうなんだー」
結衣「でも結構前の本だから、今の粉末なら普通に注いだだけでもちゃんと溶けそう」
あかり「うーん、でも手間がかかってるほうがおいしいと思うよっ」
結衣「そうかな?」
あかり「うん」
結衣「そういうもんか」
あかり「そういうもんだよー」
結衣「ふぅ……温まるなぁ」
あかり「そうだねぇ……」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:22:21.71 ID:kwV3h+S30
結衣「最近寒いからねー」
あかり「もう12月だもん」
結衣「クリスマスかぁ」
あかり「またカップルごっことかするのかな?」
結衣「どうだろうなー。 やりそうだなー」
あかり「今年は誰とペアになるのかなぁ……」
結衣「今年こそはあかりの番号がついてなかったりして」
あかり「そんな……」
結衣「ソロって書いてあったり、とか?」
あかり「もう、結衣ちゃんひどいー!」
結衣「あはは」
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:26:32.06 ID:kwV3h+S30
結衣「私は、また綾乃だったらいいなぁ」
あかり「どうして?」
結衣「前は座ってただけだったからさ。 改めて思うとつまらなかったかなって」
あかり「ふむふむ」
結衣「だから今度は色々回ってみたいなーとか、ね」
あかり「結衣ちゃんは優しいねぇ……」
結衣「そうかな?」
あかり「うーん、優しい……というか、気配り上手というか……」
結衣「あんまりそういうつもりないんだけどね」
あかり「いい子のあかりが結衣ちゃんをいい子と認めてあげましょう! なんちゃってぇへへ」
結衣「あかりのお墨付きかー。 自慢できそうだ」
あかり「ぇへへ」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:30:46.36 ID:kwV3h+S30
結衣「勿論あかりや京子でも良いんだよ?」
あかり「うんー」
結衣「でもいつも出かけられるから、ありがたみが薄い……ような?」
あかり「あぁー……」
結衣「生徒会のメンバーは皆独特だからなぁ。 二人になると面白そうだ」
あかり「池田先輩はー……おばあちゃんって感じだったよー」
結衣「おばあちゃんか……」
あかり「落ち着くー」
結衣「わかる気がする」
あかり「お漬物も貰っちゃったし!」
結衣「そ、そうか……。 それはよかったな」
あかり「うん!」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:36:37.53 ID:kwV3h+S30
あかり「あかりはー……うーん、それでも結衣ちゃんとペアになってみたいかも」
結衣「ふむ」
あかり「いつでもいけるからーって思ってるから、実際はあんまり出かけてないし」
結衣「そういえばそうだなぁ」
あかり「京子ちゃんともなんだけどー……」
結衣「京子はなぁ……」
あかり「ぇへへ……。 たっ、楽しそうなのは楽しそうなんだけどっ!」
結衣「京子の相手は、あかりには荷が重そうだ」
あかり「京子ちゃんも、気遣いできていい子なんだけどねー」
結衣「……あかりからしたら誰でもいい子なんじゃないのか?」
あかり「うーん……そうかも」
結衣「あかりのお墨付きの価値が……」
あかり「じゃ、じゃあ結衣ちゃんはとってもいい子ってことで一つ……!」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:41:51.66 ID:kwV3h+S30
あかり「ぁ、このパウンドケーキおいしいー」
結衣「ありがとう」
あかり「結衣ちゃんが焼いたんだぁー」
結衣「うん」
あかり「すごいねぇ……」
結衣「簡単だよ。 あかりだってこの間マドレーヌ焼いてきてくれたじゃないか」
あかり「マドレーヌ簡単だよー?」
結衣「今度教えてもらおうかな」
あかり「うんっ、じゃー、あかりはパウンドケーキ教わろっと」
結衣「うーん、それじゃあ材料買うのも兼ねてまた今度二人で出かけようか」
あかり「おぉー。 デートだねっ」
結衣「目的が味気ないけどな」
あかり「あはは……」
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:46:15.02 ID:kwV3h+S30
結衣「バナナマフィンとか、あのチョコのずっしりしたのはなんだっけ?」
あかり「えっと……フォンデュみたいな感じだったような……」
結衣「フォ……」
あかり「フォン……?」
結衣「フォンダンショコラ、か」
あかり「それだー!」
結衣「このあたりも作ってみたいなーって思ってる」
あかり「おぉー」
結衣「でもチョコ菓子は結構手間が増えるからなかなか」
あかり「湯煎とかねー」
結衣「板チョコが溶けていく様子は面白いけど」
あかり「わかるー!」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:50:12.47 ID:kwV3h+S30
あかり「手間がかかるっていうと、クッキーもそうだよねぇ」
結衣「あぁ、そうだな……」
あかり「生地を寝かせたりしないとーだし」
結衣「可愛いのつくろうと思ったら型もとらないとだしな」
あかり「うんうん」
結衣「いろんな型を使えば使うほど可愛いのができるけど……」
あかり「洗う型の量も増えて……」
結衣「それに比べて、パウンドケーキやマドレーヌときたら」
あかり「混ぜて、入れて、焼いて、どーん! あはは」
結衣「パティシエじゃないんだし、そんなのでいいよね」
あかり「うん。 でも女子中学生なんだからもっと可愛いの頑張らないと?」
結衣「可愛さ、か……」
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 02:55:23.96 ID:kwV3h+S30
あかり「お菓子のお家とか憧れるーかなぁ」
結衣「いいね」
あかり「でもすごく大変そう……」
結衣「魔女も居るからねぇ」
あかり「えっ?」
結衣「あれ、そういう話じゃなかった?」
あかり「作る話のつもりで話してたよ!」
結衣「あぁ……」
あかり「そっかぁ、魔女さんかぁ……」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 03:00:57.25 ID:kwV3h+S30
あかり「そういえば、前に超能力があればーって話したよねー」
結衣「京子に全部持っていかれた奴か」
あかり「あかりに魔法が使えたらなぁ~……」
結衣「どんな魔法使いたいの?」
あかり「う~ん……そう言われると、具体的にコレ!ってのは思いつかないんだけどね」
結衣「透明になる魔法とか」
あかり「それはもう……じゃないよ!」
結衣「私はそうだなぁ……。 自分の周りが快適な温度になる魔法とか」
あかり「あーいいかもー」
結衣「勝手に雨が避けてくれる魔法……とか」
あかり「ふむふむー」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 03:04:23.54 ID:kwV3h+S30
結衣「……なんだか夢が無いね」
あかり「う、確かに……」
結衣「能力の時もだけど、なかなか良いのって無いね」
あかり「でもワープできたらすぐに結衣ちゃんの家にあそびに来れるよねっ」
結衣「ワープかぁ……」
あかり「ワープだよぉ……」
結衣「ワープなんて使えるような世界になったら、京子が毎日……」
あかり「あはは……」
結衣「今の世界が一番かもね」
あかり「そうだねー」
30 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:13:28.31 ID:kwV3h+S30
あかり「そだ、このぬいぐるみ可愛いねー」
結衣「うん。 この間叔父さん、まりちゃんのお父さんが、まりちゃんの面倒みてくれてーって買ってくれたんだ」
あかり「そうなんだー。 このサイズだと結構なお値段しそうだもんねぇ」
結衣「ぬいぐるみとかちょっと、恥ずかしいけどね」
あかり「そうかなぁー? あかりはたくさん持ってるよー」
結衣「あかりはぬいぐるみに囲まれて寝てそうだからなぁ……」
あかり「それはもう卒業したよぉ!」
結衣「あはは、あかりももう中学生だもんなー」
あかり「……怖いテレビとか見た時は一緒に寝るけど」
結衣「それはまた可愛らしいことで」
あかり「結衣ちゃんにはそういう時ないの?」
結衣「……内緒」
あかり「むー!」
31 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:16:31.28 ID:kwV3h+S30
あかり「あ、でも内緒ってことはあるってことだよねっ」
結衣「どうして?」
あかり「だって無いって言えばいいのにあえて濁したんでしょ……?」
結衣「あー……」
あかり「つまり、寝てる可能性も無きに……無きに?」
結衣「無くはない?」
あかり「そう、それ! だったかなぁ?」
結衣「さぁ……」
あかり「うーん……」
結衣「あかりは、探偵役にはなれそうにないね」
32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:20:57.80 ID:kwV3h+S30
あかり「探偵役は結衣ちゃんが似合いそう~」
結衣「そうかな?」
あかり「京子ちゃんが、頼りにならないけど発想の手助けする助手でー」
結衣「何気にひどいな」
あかり「生徒会の皆は警察ー」
結衣「なかなか良いな」
あかり「ちなつちゃんは……」
結衣「ちなつちゃんは?」
あかり「黒幕……?」
結衣「……」
あかり「……」
結衣「否定したいのに否定できない」
あかり「ちなつちゃん……」
34 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:26:54.09 ID:kwV3h+S30
あかり「あかりはどんな役かなー?」
結衣「あかりか……」
あかり「うん」
結衣「……さ、最初の犠牲者?」
あかり「えぇーっ!」
結衣「あっ、いや、うーん……」
あかり「死体役だなんて……」
結衣「あ、そうそう、えっと、ほら、ワトソン君枠とか!」
あかり「それって京子ちゃんじゃない?」
結衣「えっ。 じゃあ……古畑任三郎のあの、背の低い方?」
あかり「……でも第一印象は死体役……」
結衣「ぁー……ごめん」
35 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:30:18.90 ID:kwV3h+S30
あかり「しくしく」
結衣「……」
あかり「でも」
結衣「ん?」
あかり「事件が起こらない事には探偵さんも活躍できないし」
結衣「あ、あぁ」
あかり「結衣ちゃんが探偵として大活躍する礎になれるのなら、本望だよ」
結衣「いや、ならなくていいから」
あかり「あかり、死体役として世界を股にかける女優になる!」
結衣「お、おぉー……」
あかり「目指せハリウッドー!」
結衣「が、がんばってあかり!」
36 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:35:22.65 ID:kwV3h+S30
あかり「と、あかりは心優しいので許してあげます」
結衣「ありがとうございます」
あかり「……あはは」
結衣「……ふふっ」
あかり「やっぱり結衣ちゃんとお話してると楽しいなぁ」
結衣「そっか。 嬉しいよ」
あかり「えへへ。 あっ、もう結構暗くなって来ちゃってる」
結衣「ん、そうか、冬だからな」
あかり「うんー。 暗くなる前には帰って来いって……お姉ちゃんが」
結衣「あかねさんの言いつけは守らないとな」
あかり「うんっ」
結衣「あとが怖いもんね」
あかり「あはは……」
38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:39:38.83 ID:kwV3h+S30
あかり「それじゃ、おじゃましましたー」
結衣「気をつけてね」
あかり「うん!」
結衣「ほんとに送ってかなくて大丈夫?」
あかり「大丈夫~。 送ってもらったら結衣ちゃんが今度は一人になっちゃうし」
結衣「うーん、そうか」
あかり「ぇへへ、あかりも結衣ちゃんのことが心配なんだよー」
結衣「あぁ、ありがとう」
あかり「じゃー、またね~」
結衣「うん、また来週学校でー」
39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:46:07.50 ID:kwV3h+S30
あかり(楽しかったー。 あ、一番星だぁ~)
結衣(あかりと居るとゆっくり出来ていいなぁ……)
あかり(デートの約束もしちゃったし、えへへ)
結衣(うぅ、やっぱり台所寒い)
あかり(どんな服来ていこうかなぁー)
結衣(京子はこんな寒くてもラムレーズン喰うからな……)
あかり(楽しみだなぁ~)
結衣(明日は京子が来るって言ってたし、昼ごはん食うだろうな。 何にしようか)
あかり(でも、きっと、もう京子ちゃんの事考えてるんだろうなー……)
結衣(それと、今日の夜ご飯だな)
あかり(……寒っ。 はやくかえろっと……)
41 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/16(金) 03:50:34.44 ID:kwV3h+S30
あかり「ただいまー!」
あかね「おかえりなさい。 楽しかった?」
あかり「うんっ」
――――
京子「おいすー!」
結衣「はいはい」
京子「お昼ごはんも所望する!」
結衣「わかってるよ。 京子だもんな」
京子「ふっふっふー――
おわり
■コメント
[名無しさん]
結衣があかりに、あかりが結衣に感じてる思いに差があるのがおもしろい
やっぱ結衣の中で京子は大きいんだな
そしてあかりの予想が見事に的中ww
やっぱ結衣の中で京子は大きいんだな
そしてあかりの予想が見事に的中ww
[名無しさん]
いい距離間
[名無しさん]
これは良い結あか
[ゆりゆりな名無しさん]
結あかを見にきてこれはきつい
[名無しさん]
ソフトバットエンド
いや、良かったけど
いや、良かったけど
[名無しさん]
自分の周りが快適wLGだっけか
[名無しさん]
謎の切なさ
■コメント
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